鈴木圭が王座奪還 SSフェスタ 【川口】

圭一郎がスーパースター奪還-。川口オートのスーパースターフェスタ2022は31日、最終日の12Rでスーパースター王座決定戦が行われ、トップスタートを切った鈴木圭一郎(28)=浜松=がそのまま10周回を逃げ切ってV。6大会ぶり2度目の優勝を飾るとともに、優勝賞金3100万円を獲得した。SG通算優勝は12回目。2着は有吉辰也が確保し、追い込んだ松尾啓史が3着に入った。
■ヒーロー
ナンバーワン勝負服が気持ち良く疾走した。圭一郎がスタートから圧倒的な走りを披露。ぶっちぎりでゴールを駆け抜けると、何度も拳を握った。「正直、勝てるとは思っていなかったので、レースを楽しもうと走っていました」。2016年以来、6年ぶりに大みそか頂上決戦を制して王座を奪還だ。
明暗を分けたスタート勝負。タイミングから攻めた圭一郎はコンマ02でF寸前。それでも最大のライバル青山の出ばなをくじくには行くしかなかった。「3枠を選んで正解でした」。1枠で内に詰まり後手に回った青山に対し、見事にトップSから1コーナーを先取る。主導権を握ればあとは逃げるだけ。徐々に後続を突き放すと、悠々と一人旅。それでも「きつくてきつくて必死でした。夢と合わせて20周しているので。ビジョンを見る余裕もなくて、最後まで必死で走った」。脇目も振らず全力で走破した上がりタイムは、脅威の3秒308。これでは後続が追い付けるはずもなかった。ただ、前夜の夢では負けていたらしく「ゴールした瞬間は『夢じゃないでくれ』と祈った」と苦笑い。日々の努力とひたむきな姿勢が逆夢にした。
最高の形で締めた22年。「反省する点を踏まえて、もっともっと進化していきたい。応援よろしくお願いします」。まだまだ進歩し、成長を続ける若きキングは23年も走り続ける。 (緑川伸一)