オートレース

【川口オート・スーパースターフェスタ2023】青山周平が記録ずくめのSG完全優勝

 川口オートのスーパースターフェスタ2023「SG第38回スーパースター王座決定戦」は31日、最終日を迎え12RでSS王座決定戦が行われ、1周4コーナーで先頭に立った青山周平(39)=伊勢崎=が押し切って快勝。5連勝の完全Vで今年3度目、通算15度目のSG制覇を成し遂げ、優勝賞金3100万円を獲得した。2着は鈴木圭一郎、3着には黒川京介が入った。11Rの「SSシリーズ優勝戦」は地元期待の新鋭・佐藤励(23)=川口=が混戦を制してVを飾った。

5連勝の完全Vで今年3度目のSGを制した青山周平

■ヒーロー

 記録ずくめの優勝だった。青山はゴール後に喜びを爆発させ、何度もガッツポーズでファンの声援に応えた。「最高です」。5連勝の完全V。SS王座決定戦は5度目、史上2位タイのSG15V、年間最多勝更新の97勝、前節から10連勝。そして賞金王を獲得し、2023年を締めくくった。
 最大の敵はぶち走路だった。1コーナーを回った後、2コーナーだけがぬれている状態の不安定走路。次から次へと滑らせているなか、青山だけが冷静に対処した。「どう走っていいか分からなかった。でも、エンジンが良かったし、乗り味も良かった。リスクのある走りでしたが、紙一重で何とか勝てました」。誰もが最大の神経を使って、嫌がるところを克服。大きなリターンを得た。
 2022年は同じ1枠で出遅れ、包まれて最悪の8番手。そこから追い上げたが4着に敗れた。「スタートで行かなかったのがすごく悔しかった。一年間、それを思って戦ってきた。(黒川には)行かれたけど、やりきれた。忘れ物を取り返せました」。見事リベンジを成し遂げ、SG3連覇を達成した。
 次走は地元伊勢崎に凱旋(がいせん)。GⅠシルクカップ(6~10日)が待っている。「スピードのある若い人や、先輩方の活躍をみていると刺激になります。自分も成長できたんじゃないかな。今年の成績を超えるのは難しいと思いますが、頑張ります」。24年も青山イヤーにするため、新春からエンジン全開で突き進む。

 ◆青山周平(あおやま・しゅうへい)1984年12月5日生まれ、千葉県出身の歳。164センチ、54キロ。血液型はO型。船橋所属の31期生として2011年7月にデビュー。車名はハルク・73。趣味は映画鑑賞。幼少のころからポケバイ、ミニバイクに乗り始め、01年から全日本ロードレース選手権に参戦。03年・同GP125、05年・同GP250クラスのチャンピオンに輝く。主なSGタイトルはSS王座決定戦(15、19、20、21、23年)、日本選手権(18、19、22、23年)、グランプリ(18、19、22、23年)、全日本選抜(21年)、オールスター(16年)。通算成績は1577戦822勝、優勝96回。
 

■戦い終わって

 鈴木圭一郎(2着)今節では一番良かったけど、手前が出なかった。滑らせてしまった。でも、Sも切れたし、また来年頑張ります。
 黒川京介(3着)Sは自分以上のものが、過去イチで切れました。でも、下手でしたね。癖で開けたくなっちゃいました。エンジンは良かった。
 金子大輔(4着)試走より難しい走路だった。エンジンの差はなかったと思う。走路はみな同じ条件だったけど難しさはあった。でも上出来。あとはSです。
 荒尾 聡(5着)やれるだけのことはやった。Sでいい位置につけないと、あの走路では厳しい。動き的には悪くなかった。
 佐藤貴也(6着)いいSが切れたけど、エンジンが合っていなかった。走路も乗りづらくて難しかった。爆発力がなかった。
 高橋 貢(7着)見た目よりぬれていて仕掛けていける走路じゃなかった。良走路で走りたかったし、水を差されました。
 中村雅人(8着)Sは自分なりに切れたけど、ひと滑りしてから前も滑り出した。こんなに乗れないんだから合っていなかったんだろうね。本当に駄目だった。

 

●佐藤励がSSシリーズ戦でV

 ○…次世代のスーパースターへ、佐藤励が11RのSS王座シリーズ戦で優勝を飾った。「たくさんのファンの前で勝てて最高です。前半の3日間、苦労しましたが最後に締めくくれて良かった」。好スタートから先頭を奪うと、いったんは丹村に抜かれたが差し返すとそのまま押し切った。今年2級車から1級車に乗り換わったばかり。前節の山陽でGⅠ初制覇を成し遂げると、返す刀でシリーズ戦を制した。「来年は12Rの決定戦に乗れるように頑張ります」。末恐ろしい新鋭が、地元ファンの前で大きくアピールした。

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