【山陽オート・GⅠ令和グランドチャンピオンカップ】 #鈴木圭一郎 完全で大会初制覇
山陽オートのGⅠ第5回令和グランドチャンピオンカップは最終日の14日、最終12Rで優勝戦があり、鈴木圭一郎(29)=浜松=が速攻で大会初制覇。3月の当地プレミアムカップに続く今年3度目のGⅠ制覇を決めた。GⅠ通算では18度目のVを挙げた。2着は1度は先頭に立った青山周平(39)=伊勢崎。この2車とは大きく離された3着は荒尾聡(42)=飯塚=だった。5日間の総売上額は10億8865万円(目標額11億7200万円)だった。
■ヒーロー
最後まで笑顔なし。硬い表情のまま表彰式を終えた。大会初制覇を決めた鈴木圭一郎は、序盤で荒尾聡に対し、やや強引な突っ込み。「きれいなレースとは言えなくて…。チャンスと思っていったけど、いつもは行かないような所を行っちゃった」。最終で走路温度はやや下がったとはいえ、後半の滑りを考えると「焦りがあった。技術面です」。〝迷惑をかけてしまった〟という思いが強く、勝者となっても喜べなかった。
レースは2周回目に先頭に立つ速攻劇。しかし、人気を分けた青山周平もすぐ2番手に。1、2番試走の2人の一騎打ちとなった。エンジンには自信を持って臨め、「ペースもいいと思ったけど、音が消えなくて不安はあった」。5周3角では一度は青山に逆転を許したが、4角で冷静に差し返して再び先頭を奪い、真っ先にゴールを駆け抜けた。
この1着で連勝は自己最多タイの13連勝。24日から始まる飯塚SGオールスター(AS)で記録更新がかかるが、「そこは気にすることなく…。気にすると寝られなくなるので忘れます」。そう言うと、こわばった表情もようやく和らいだ。
エンジンは「パーツに恵まれています」と、安定して高いレベルをキープしている。それでも「この流れで行けたらうれしいが、そう簡単じゃない。(ASの)整備日から冷静に整備します」。AS4連覇へ向け、さらに上積みを目指すことを誓っていた。(三島隆助)