ボートレースびわこGⅡ「第8回レディースオールスター」小野生奈インタビュー
小野生奈インタビュー
ボートレースびわこ(滋賀県)のGⅡ「第8回レディースオールスター」が20日に開幕する。人気者ばかりが出場する女子の一大祭典に、2年ぶり6度目の出場を果たしたのが3年前の第5回大会の覇者・小野生奈(35)=福岡=だ。連覇を目指した2年前の第6回大会は、初日に欠場してそのまま産休へ。昨年、戦列に戻ると、すぐに今年1月からはA1級に復帰し、変わらぬ人気の高さでこの大会への復帰も果たした。実質、“大会連続V”が懸かる小野に、久々の晴れ舞台への思いを語ってもらった。
小野生奈(おの・せいな)
1988年10月2日生まれ。福岡県古賀市出身。東海大五(現東海大福岡)高卒業。2008年11月デビューの103期。登録番号4530。初1着まで1年半を要したが、その1年半後には住之江で初優出(6着)し、13年12月に蒲郡で初Vを挙げた。翌14年は2月に芦屋地区選でGⅠに初出場し、8月には三国レディースチャンピオンでGⅠ初優出(4着)。とんとん拍子に出世を重ね、17年8月、芦屋のレディースチャンピオンでGⅠ初V。GⅠは7優出1V。一般戦も含めた通算では106優出21V。SGは全8大会(グランプリはなくグランプリシリーズ)に出場経験があり、最高成績は準優3着(2回)。155センチ、45キロ、B型。妹・真歩さんも元レーサー。
-昨年3月に産休から復帰して以来、女子の特別戦はこれが初めて。
「出場が決まってからはすごく楽しみにしていたし、ワクワクしています」
-戦列復帰後のレースの感覚はいかがですか?
「勝率7点台をマークできたけど、正直、自分の感覚としては5点台前半ぐらいの感じ。A1になれたことにびっくりしているし、これだけの勝率のレースができている感触はないですね」
-どのあたりにそう感じるのですか?
「体とボートが一体化していなくて、ターンがしっくりしない。質のいいSも全く行けていないんです」
-産休前のいい感覚に戻っていないということですか?
「産休中もテレビでレースを見ながらイメージしていたけど、そこからかけ離れているんです。もっと思い切ったターンをしたいと思いつつ、それができていない感じ。でも、マイナスには捉えていないです」
-どういうことですか?
「自信がなくてネガティブというわけではないんですよ。あくまでもポジティブに捉えていて。昔のいい状態に戻そうではなくて、昔よりももっといいターンをしてやろうって思っています。現状に満足していないし、いい意味で向上心につながっている。恐らく引退するまで、満足することってないんじゃないかなとも思います」
-もっと強くなれると思う姿がまだ先にあるという意味なのですね。強い上昇志向は産休前と変わりませんが、母になったことで変わった部分もありますか?
「メンタル的には落ち着いたと思います。今でも5、6着を取ると悔しいけど、昔だったらイライラしていたところが、すぐに切り替えができるようになりましたね。次のレースはどうしようかなって。それにやっぱり子どもには自分が輝いている姿を見せたいっていう気持ちが強いです」
-今回の舞台はびわこ。水面に対するイメ-ジはいかがですか?
「昔から成績がいいので大好きです。混合戦で優勝したこともありますし。Fもするんですけどね(笑)。びわこはエンジンにパワ-がある感じで、回転を抑える調整ができる。これは自分が好きな調整なので、とにかくマッチングがしやすいんです」
-うねりがあって全国屈指の難水面と言われますが。
「うねりは全く気にならないです。それは地元の福岡でも慣れていますから(笑)。やっぱり調整がしやすくて乗り心地がいい時が多いからかしれませんね」
-レース以外の好イメ-ジもありますか?
「レース場のご飯がおいしいのもびわこが好きな理由です。この前、宿舎で近江牛のすき焼きが出たけど、本当においしくてびっくりしました」
-今年はどういう目標を立てていますか?
「またグレードレースに出たい。昨年、チャレンジカップを見ていて、いいなぁと思ったんですよ。良さを再認識したという感じかな。今までSGに出られていた時は感じていなかったけど、今は本当に出たいなって思います。最高の舞台で男子相手に戦いたい。元々、男子と同じ舞台で勝負ができることが選手を目指したきっかけだったんで、そこに立ち返った感じです」
-最後に今回の意気込みを。
「得意な水面なので優勝したい。まだ産休から復帰して優勝していないんで、とにかく久しぶりにあの喜びを味わいたい。優勝を目指して頑張ります」
開催告知CM
企画・制作/西日本新聞社メディアビジネス局