【クローズアップ】小川自分のスタイルで 【からつ】

自分のスタイルで。小川晃司(54)=福岡=は初日7R、いつも通りの“指定席”からのレースだったが、違ったのはチルト角度。「新人時代に調整が分からなくて1・5にしたことはあったけど、チルト2度は選手生活でも初めてだと思う」とチルトを跳ねて挑んだ。その大きな理由も「優勝エンジンだから」。堀之内紀代子が同じ6コースから「2度」でVを飾ったとあれば、試してみたくなるのもなおさらだ。それでも結果は5着。「半分伸びるくらい。やっぱり女子力ですかね」。体重差もあってか、思った手応えはつかめなかった。
艇界きってのアウト屋で知られているが、調整スタイルは一線を画している。通常はチルトを跳ねて伸びに振る個性的な調整。大外からまくるスタイルが主体だが「自分は“ピンロク”というタイプではないので」と調整もあくまで「多勢派」。チルトも大きく跳ねることはしない。
伸び仕様のペラだったこともあり、レースを終えるとすぐさまペラ調整室へ直行。「ペラは普通の形に戻して、チルトも0で行くつもり」。6コースのスペシャリストが、真骨頂の道中勝負で巻き返しを図る。