【福岡ボート（サマータイム）一般】渡邉真奈美　可能性がある限り

　首の皮一枚つながった。3日目9Rで渡邉真奈美（33）＝東京＝は2コースから道中の接戦をさばいて3着。ここで4着以下に敗れると予選突破は絶望的だっただけに、舟券に絡めた意味は限りなく大きい。

　機力で強調できる部分はないものの、「走り出せば普通はあるし、水面が悪いだけで回り足も悪く感じない」と戦える足は十分。低調だった初日を思えば底上げはできており、「一番良かった2日目に足に戻したい」と上積みの余地を残しているのはプラスの要素だ。

　近況は右肩上がりで勝率を上げ、前期（昨年11月～今年4月）は5.06と5点台に到達。S力を生かした思い切りのいい全速戦は迫力満点で、A級昇格は目前。ステップアップするための課題も、しっかり見えている。「成績にかなりムラがあるタイプなんで、調子の波をなくしたい。悪い時でもまとめられる安定感を今期は意識したい」

　具体的に言えば常に予選突破をし続けること。となればかすかに残した準優進出の希望を消すわけにはいかない。「1着条件で厳しいけど、可能性がある限り諦めずに狙っていきたい」。予選最終走に巡ってきた枠番は4号艇と、自らの武器であるS速攻を繰り出すには絶好の枠番。今後の糧にするためにも、豪快な攻めで予選突破を決めてみせる。（森　大輔）