【からつボート(モーニング)西スポ杯】船岡洋一郎 雪辱まくりでからつ初V
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からつボートの「西日本スポーツ杯」は9日、12Rで優勝戦が行われ、4号艇の船岡洋一郎が5コースからまくって勝利。からつは初、今年3度目の優勝を果たした。2着には3号艇の吉島祥之、3着には1号艇の西村拓也が入り、3連単は1万5700円と波乱の決着となった。
■ヒーロー
目の覚めるようなまくりだった。4号艇だった船岡洋一郎だが、本番は赤岩善生の前付けで5コース発進。それでもスリットでは「様子を見た」とS勘もさえてコンマ10のトップタイミング。1Mまでに一気に内の艇をのみ込みむと、他の追走を許すことなくVゴールまで駆け抜けた。
天も味方した。優勝戦当日は7Rから安定板が付くほど強風が吹き付けたが「安定板が付いた方が足も良かった。ダッシュだったので伸びをつける調整も考えていたけど、5日目のまま行った」と荒れ水面が、かえって機力の不安を一掃。「今節は安定板を付けて乗った回数が多かったですからね」。精神面でも安定した状態で臨むことができた。
何より雪辱の気持ちは人一倍強かった。今節はシリーズリーダーにもなり、準優ではトリの1号艇も務めたが、岡崎恭裕のまくりに沈んでまさかの2着。準優の後は「買ってくれたお客さんに申し訳なかった」と反省しきりだったが、すぐさま借りを返してみせた。2節後にはSGオーシャンカップを控えるが、「一走一走頑張ります」。何よりもファンを大事にする寡黙な男は、舞台を問わず目の前の白星だけを追いかけ続ける。(古賀正史)
◆船岡洋一郎(ふなおか・よういちろう)1987年2月20日生まれの37歳。広島県出身、広島支部。2006年5月下関デビューの98期。12年6月の大村新鋭リーグ(現ルーキーシリーズ)でデビュー初優勝。GⅠは22年の地元宮島周年記念で初優勝。通算は21V。主な同期には西村拓也、松田祐季、鶴本崇文、平山智加、松本晶恵らがいる。168センチ、53キロ、A型。