【福岡ボート（サマータイム）一般】前川守嗣　千里の道も一歩から

　何とか踏ん張った。初戦の4Rを4着で終えた前川守嗣（42）＝福岡＝は、後半8Rでは道中で先行する宮本夏樹を逆転して2着。得意コースの3コースで敗れてしまい、ここで大敗を喫するようなら完全に流れを失うところだっただけに価値のあるレースになった。

　機力も上昇ムード。前検では首をひねるほどに感触が悪かったが、「曲がっていたステバーを交換したら舟の向きが良くなった」と旋回性は大幅にアップ。まだ起こしに不安を抱えるが、「プロペラをどんな形にしても症状が一緒なので原因は本体」と悪い箇所は特定できている。さらなるパワーアップへ抜かりはない。

　直前の津・GⅡ第6回ボートレース甲子園には沖縄代表として6年連続で出場。悲願の予選突破は持ち越しとなったが、自らの大きなモチベーションになっている。「甲子園では毎年大きな刺激をもらえます。自分にとってのSGみたいなもの。また自分を鍛えて、来年も出場したい」

　沖縄出身の選手はまな弟子の上原健次郎に、東京支部の上原崚と新世代が台頭中。7年連続出場を狙うには、現在勝率（5月～）が5.03のままではいただけない。「自分のライフワークなので頑張りたい。もう残り350日しかありませんから（笑）」。千里の道も一歩から。さらなるレベルアップを果たして新たな一歩を踏み出す。