ボートレース

【芦屋ボート・GⅠ周年記念】入海馨がGⅠ初制覇 昨年ヤングダービーの雪辱で男泣き

 芦屋ボートのGⅠ開設72周年記念「全日本王座決定戦」(優勝賞金1200万円)は最終日の6日、12Rで優勝戦が争われ、1号艇の入海馨(28)=岡山=がインから押し切ってVゴールを決めた。通算10V、GⅠは3度目の優出で初制覇を果たした。2着は毒島誠、3着は椎名豊で3連単は9番人気の2650円で決着。6日間の総売上額は89億5372万5600円で目標の75億円を上回り、大盛況で幕を閉じた。

今大会で通算10V目を飾った入海馨

■ヒーロー
 入海馨が悲願のGⅠ初Vを果たした。ゴールデンレーサー9人、SGオーシャンカップからの転戦組が27人とハイレベルな大会。その優勝戦は峰竜太、椎名豊、毒島誠、池田浩二と2号艇から5号艇までSG覇者のそうそうたるメンバーがずらりと並んだ。

 1枠の入海は「むちゃくちゃ緊張していたけど、自分は茅原悠紀と思い込んで臨んだ」と同支部の先輩になりきり、気持ちを制御した。大外から島村隆幸がコンマ04のトップSで仕掛けてきたが、「舟の向きも良かったので大丈夫と思った」と1Mを先制。「1周2Mはふがいないターンで、毒島さんに追い付かれそうになったけど、2周1Mから落ち着いて回れた」と後続を振り切った。

 昨年9月の下関GⅠヤングダービー優勝戦、1号艇で上條暢嵩にまくられ、3着に屈した。「あのヤングダービーがすべて。あの夜のことは忘れません。あれがあって今の自分がある」。苦い経験を糧にした優勝を振り返り、涙した。

 9月には再び桐生ヤングダービーに出場する。「タイトルを持ってあそこに行けるのは強み。ここでリベンジは果たしたので、落ち着いて行けそうです」。今大会で成長を遂げた入海の快進撃が始まる。(河野 強)

GⅠ初制覇を果たした入海馨

■プロフィル
 ◆入海馨(いるみ・けい)1996年2月27日生まれ。岡山市出身。関西高卒。野球で中学では全国大会ベスト4、高校ではセンバツ出場。116期スポーツ推薦枠で養成所に入所し、2015年5月、児島でデビュー。16年1月の初勝利、18年7月の初優勝も児島。GⅠ優出は21年9月徳山ヤングダービー、23年9月下関ヤングダービー、24年8月芦屋周年の3回で、芦屋でGⅠ初V。師匠は小畑実成。通算では45優出10V。岡山支部で登録番号4886。169センチ、55キロ、A型。

水神祭を終え茅原悠紀(左)と藤原啓史朗(右)に祝福される入海馨(中央)

 

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