ボートレース

【尼崎ボート・GⅠダイヤモンドC】宮地元輝 特別インタビュー 「〝賭けがい〟のある選手でありたい」/11月10日開幕

 ボートレース尼崎(兵庫県)のGI「尼崎ダイヤモンドカップ」が11月10日に開幕する。15日まで。モーヴィ、フードエリアの新設などスタンド内の改修や正門の新装を記念して開催される。SG覇者が22人参戦という豪華な顔触れ。初日、2日目とダブルで組まれたドリーム戦もオールSG覇者の対決になった。そのダブルドリーム組の一人で、普段通りに気合120%で参戦するのが宮地元輝(37)=佐賀=だ。10月末時点の賞金ランクは12位と初のグランプリ入りが有力。今大会や11月末のSGチャレンジカップ(下関)などでグランプリ2ndステージ入りをにらむ熱血漢に、今年の戦いの軌跡や今大会への意気込みをじっくりと聞いた。

◆宮地元輝(みやち・もとき)
 1986年11月9日生まれ。佐賀県神埼市出身。神埼高卒業。登録番号4445。2007年6月デビューの100期。初1着まで1年8カ月を要した苦労人。初優勝(13年1月、びわこ)までも5年7カ月を要したが、気迫のレースを武器に急成長しA1に定着。22年9月の福岡周年でGI初Vを挙げると、同年12月の大村グランプリシリーズでSG初優出初V。一気に全国区の人気レーサーへと名乗りを上げた。一般戦も含めた通算では139優出34V。尼崎は15年9月のヤングダービーでGI初優出(4着)、今年6月のSGグランドチャンピオンで準Vの実績があり、一般戦で1V。169センチ、57キロ、A型。

 ――6月のSGグランドチャンピオンで準Vと活躍した尼崎に再び登場です。

 「尼崎は調整が合いますし、走りやすいプール。相性はいいと思う。普通にレースができれば、それなりの成績が収められるというイメージが持てますね」

 ――今年はそのグラチャンを含めSGは2優出、GIも同じく2優出と上々の成績で、賞金順も悠々グランプリ圏内。ここまでを振り返っていかがですか?

 「及第点ですかね。グラチャンでは前検からしっかり減量して入れたし、節間を通しても51.7キロぐらいをキープできた。やっぱり減量の効果(軽量なほどエンジンはよく出る)は、まだ周りもエンジンが仕上がっていないシリーズ序盤の方が大きく発揮される。抽選運任せのエンジンとは違って、体重は自分次第の分、間違いなく確実な手段ですしね。そのあたりのコントロールをうまくできていると思います」

 ――減量の苦労は大きいですか。

 「無理に減量するとやっぱり体調に異変がありますね。追い込み過ぎて、へんとう炎になりそうだったこともあるし…。ただ、最低体重が52キロ(2020年11月から。それ以前は51キロ、さらにその前は50キロ。満たない選手は不足分の重りを背負う)に引き上げられたことは、自分にとってはかなり大きなプラスですね。仮に普段の自分が55キロだとして、3キロ落とすのと4キロ落とすのとでは負担が全然違いますから」

 ――高身長や骨太、筋肉質の選手には恩恵が大きい。

 「濱野谷憲吾さんとか海野康志郎さんも、かなり効いていると思いますよ。年間を通してずっとギリギリの体重管理で勝負しなくても済みますからね」

 ――実際、GI初VもSG初Vも最低体重が52キロになってからですね。その活躍もあって、ファンの声援は年々、大きさを増すばかりです。

 「自分の舟券を買ってくれているわけですから、やっぱりそういうお客さんの声援はうれしいですね。一人のレーサーとして、賭けがいのある選手、お客さんに買ってもらえる選手になりたいという思いがありますからね」

 ――年末の大一番グランプリを目指した争いも、今大会が終わればSGチャレンジカップを残すだけです。

 「グランプリ出場権のこともありますし、SGも取りたいとは思いますけど、まだ来年のSGクラシック(3月、若松)の出場権がないんですよ。ここで優勝できれば、精神的にだいぶ楽になりますね(GⅡ以上の優勝者は出場権を即獲得)」

 ――最後に意気込みをお願いします。

 「命を懸けて優勝を目指して頑張ります」

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