ボートレース

【尼崎ボート・GⅠダイヤモンドカップ】宮地元輝が大逆転でV 賞金ランクも8位に浮上

逆転劇で優勝を果たした宮地元輝

 尼崎ボートのGⅠ「尼崎ダイヤモンドカップ」は最終日の15日、12Rで優勝戦が行われ、2枠の宮地元輝(38)=佐賀=が道中、大逆転で勝利し、2022年9月の福岡周年記念以来、2度目のGⅠVを達成すると同時に通算1000勝を成し遂げた。2着は1枠の黒井達矢、3着は3枠の定松勇樹が入り、3連単は1920円の6番人気で決着。売上額は60億4408万7100円で目標の60億円を上回り、盛況のうちに幕を閉じた。

■ヒーロー
 圧巻の勝利だった。予選ラストの6着が響いて首位の座を黒井に明け渡したが、ファンの熱量が宮地を後押しした。優勝戦は2コースから「1Mは行き過ぎて舟2個分くらい漏らしてしまった」と差しハンドルは黒井に届かず、2番手を追走。だが2Mは、「追い付こうと思った」と強烈なスピードターンを黒井の懐に叩き込むと、2周HSでは完全にラップ状態に持ち込み、2周1Mを先マイして勝負あり。GⅠ2度目、通算1000勝を同時に達成する歓喜のVゴールを駆け抜けた。

 表彰式では大勢のファンから歓声が上がってガッツポーズ。「最高ですね。良かったです」と素直な感情を吐露した。舟足も「ここ何年かで一番順調だった。天候が変わってもうまく調整できました」と節一級の舟足を生かしての優勝だった。

 優勝賞金1100万円を積み上げて賞金ランクも8位にまで浮上。次節の下関SGチャレンジカップの成績次第ではグランプリ(GP)トライアル2ndも見えてきた。「(尼崎から)すぐ近くに住之江がある。(黄金の)ヘルメットはかぶりたいですね」とGP制覇に意欲を燃やした。

 通算1000勝についても触れ、「初勝利まで1年8カ月かかったけど、その後は同期に肩を並べられるようになったし、それなりの選手になれた。いい人生を送ってきました」と振り返り、「これからも情熱がある限り頑張っていきたい」と今後のさらなる飛躍を誓った。(岡部貴礼)

通算1000勝の水神祭で水面に投げ込まれた宮地元輝(レスキュー手前右の赤いズボン)

■プロフィル
 ◆宮地元輝(みやち・もとき)1986年11月9日生まれ。佐賀県神埼市出身。神埼高卒業。登録番号4445。2007年6月デビューの100期。初1着まで1年8カ月、初優勝(13年1月、びわこ)までも5年7カ月を要した苦労人が、一戦必勝をモットーに急成長してA1に定着。22年9月の福岡周年でGI初Vを挙げると、同年12月の大村グランプリシリーズでSG初優出初V。一躍、全国区の大人気レーサーとなり、熱狂的なファンを抱える。尼崎は15年9月のヤングダービーでGI初優出(4着)、今年6月のSGグランドチャンピオンで準Vの実績もある。169センチ、57キロ、A型。

通算1000勝の水神祭を挙げた宮地元輝
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