【福岡ボート・一般】川上剛 記録の呪縛を解き放つ
何とか踏みとどまった。川上剛(43)=福岡=は初戦から6、5、5着と大敗続きだったが、2日目9Rは道中の接戦をさばいて3着を確保。ポイント的には依然として苦しい状況にあるが、「少し兆しは見えたかな」とようやく負のスパイラルから抜け出した。
機力は決して悪くない。「自分のリズムが悪いだけで、戦える足は十分にある」。中堅レベルは十分にあり、低調機シリーズの今節でなら全く問題ない状態。「ボートもいいので、もっと良くなるはず」。反転攻勢に出るだけの材料はそろっている。
今のリズムの悪さは、まさに生みの苦しみ。通算1500勝へあと〝2〟に迫っているが、これが知らず知らずのうちに本来の姿を奪っている。「前節の芦屋でも、1500勝を言われ出してから急に勝てなくなって…。体が思ったように動いていないのを感じています」
ただ、ホームの芦屋で達成できなかった悔しさを再び味わうつもりはない。「今はあくまでも通過点と考えるようにしています。気持ちとしては最終的に3500勝ぐらいするつもりでいるので(笑)。今節もここからですよ」。まだまだ続くレーサー人生を考えれば、1500勝はゴールではない。記録の呪縛から解放された今、〝らしさ〟前回の豪快なレースでリズムをV字回復させる。(森 大輔)