【福岡ボート・一般】大神康司 A級復帰へ気合十分
最高の形で準優に乗り込んだ。2走11点の勝負駆けで予選ラストを迎えた大神康司(52)=福岡・70期=は、前半3Rを豪快なまくりで今節初白星を挙げると後半9Rはイン速攻を決めて連勝締め。ノルマを大幅に上回るポイントを挙げて第一関門を突破してみせた。
機力も上昇一途。近況に急下降していた相棒の14号機を、自慢の整備力で見事に立て直した。「すごく乗りやすいし、出足や行き足もいい。もうこのエンジンはAランクだった頃に戻っていると思うよ」。やはり福岡は勝手知ったる庭。機歴簿を見て瞬時に修正箇所を見抜くと、的確な整備とペラ調整で一気に上昇カーブを描かせた。もう足元に不安はない。
前期(5~10月)は期初めに切ったFが響いて勝率が上がらずB級に降格。規定出走回数不足でB級に降格した2017年前期以外では、1995年後期以来、実に30年ぶりの珍事だった。「前期はFが効いたね。期の初めに切ると出走回数のこともあるから、無理できない。(内志向の)今のスタイルでSを行けないと厳しかったね」
昔はオープンスタイルのまくり屋だったが、今は全てのレースで前付けを敢行するイン屋スタイル。ただ、今の姿も板についてきただけに、今期に懸ける思いは強い。「こういうスタイルをやり続けるには、ペラとSを習得するのにどうしても時間がかかる。もうだいぶつかんできているし、Sも行ける。今期はA級に戻らないとね」。愛するホームで確固たる結果が残せれば、復活へのペースも速められる。当地通算10Vを狙っているのは田頭実だけではない。長年の悲願を達成するためにも、まずは最終決戦に名を連ねてみせる。(森 大輔)