【クローズアップ】寺田祥がグランプリへ前進 【福岡】

ついに鬼門をクリアだ。1枠で準優に進んでいた寺田祥(44)=山口=が10R、順当に1着通過。実力を思えば当たり前の芸当だが、実は福岡では苦い結果が続いていた。3年前の周年は準優1枠で3着、2年前の周年は1枠で2着、昨年のクラシックは1枠で3着。そんな悪い流れをようやく断ち切った。
快走の後押しはエース46号機の底力。前検から抜群の伸びが評判だった。しかし初日を終えると、その伸びよりもバランスを重視してペラ調整。「それが良かったね。伸び型のままだったら、途中で終わっていた(敗退していた)と思う」。早めの思い切った決断が吉と出て、準優は「レース足が良かった。ターンを失敗したが、出口で押してくれた」。調整がハマってミスも帳消し。ベスト6へと引っ張り上げてくれた。
賞金ランク30位で福岡入り。グランプリ出場権の18位との差は約800万円で、最大で900万円を得られるこの優出は大きな価値がある。「次のチャレンジカップでまたいいエンジンを引ければいいけど、ここで少しでも上積みして、可能性を広げたい」。2、3着でも420万円、310万円と、チャレンジCでの逆転の条件は緩和するが、ここでVなら一気に出場圏内まで突入する。最高の結果を求めて、1Mの攻めに集中する。