ボートレース

【大村ボート(ナイター)GⅠ九州地区選】桑原悠 3月のクラシック出場へ「ここで勝たなきゃ駄目なんです」/特別インタビュー/2月10日開幕

GⅠ「第71回九州地区選手権」

◆桑原悠(くわはら・ゆう)
 1987年5月27日生まれの37歳。長崎県諫早市出身。長崎日大高卒業。登録番号4497。2008年5月デビューの102期。09年2月に若松でデビュー初勝利。11年10月に蒲郡で初V。GⅠは16年6月のまるがめ周年で初優出(3着)し、19年2月の芦屋の九州地区選で初優勝。さらに翌年のからつの地区選で連覇を果たすなど、これまで7優出2V。SGの優出は19年戸田クラシック(3着)、23年8月の福岡メモリアル(2着)の2回。一般戦も含めた全成績は131優出32V。166センチ、52キロ、A型。

■同期の大活躍が大きな刺激

 ――昨年は優勝4回の活躍でした。振り返っていかがですか。

 「正直、よくやれたとは思えません。年末のグランプリシリーズも何とか出場できたという感じでしたから…。なので、しっかり気持ちを入れ替えて、今年こそはやってやろうと思っています」

 ――そんな思いで迎えた新年。1月5日に大村で優勝。続く徳山、鳴門でも優出。いい形での一年のスタートではないでしょうか。

 「出だしはいいですね。昨年末にグランプリシリーズを一緒に走った102期の同期たちにも刺激を受けて、年頭から気合は入っていました。自分も102期を盛り上げていこうと」

 ――102期は目を見張る勢い。昨年11月のチャレンジカップで河合佑樹選手、同12月のグランプリシリーズ戦では前田将太選手がSG初制覇。遠藤エミ選手は史上初の女子GⅠの夏冬制覇。さらに、今年に入って1月の江戸川周年を山田康二選手が制しました。

 「本当にすごい。自分ももっと頑張って追い付きたい。同じ立ち位置にいたいというか、もっと気軽にちゃかし合える感じになりたい(笑)」

同期・山田康二と談笑

 ――今年の目標として定めるものはありますか。

 「常にタイトルは欲しいと思っています。今年はまだSGの出場権利がないし、タイトルを取るしかないです。今、チャンスがあるのはこの地区選ですね。やっぱりクラシック(一年最初のSGで今年は3月に若松で開催。各地区選の優勝者にも出場切符)には出たいです」

 ――近況の調整や走り方に変化はありますか。

 「以前は抜群に伸びる調整にこだわっていたんですけどね。今はもう、ちょっと伸びてくれればいいかなという感じ。伸び一本だと僕の場合、道中が苦しくなるんです。なので、ターン勝負のスタイルに切り替えました」

 ――シフトチェンジしてからの手応えは?

 「優勝した大村の正月戦は、思ったところに舟が向いて、行きたいところに行けた。ここ最近の中では一番気持ち良かったですね。こんな感じでまくり差しを決めていたなと、いい時を思い出しました」

■もっと〝イケイケ〟で押し通す!

 ――ここから強化していきたいポイントもありますか。

 「やっぱりメンタルの部分ですかね。特にスタート。(正常なゾーンに)入っているのに、自分で早いと思って、(Fにならぬよう)保険を掛けてスピードを緩めてしまうことがあります。あとは負けた後に、『はい、次!』って切り替えられるようになりたい。気持ちでどうにでもなることですからね。これが課題でもあり目標でもあるかもしれない。もっとイケイケ感を出してもいいのかな」

 ――気持ちのコントロールは本当に難しそうです。

 「それでも稼いでいる人たちは、場数も踏んでいて、準備の仕方とか、調整であればここを犠牲にしてとか、そういうところをしっかり考えてやっている。僕はそのあたりを〝何となく〟でここまで来てしまったかもしれないです」

 ――地区選は2019年(芦屋)、20年(からつ)と連覇の実績があります。やはり好印象の大会ですか?

 「そうですね。21年(大村)も優出して、3年連続で優出もできました。まあ、地元開催のそこで連覇は途切れてしまったんですけどね(笑)」

 ――19年大会の優勝でSG初出場の切符を獲得。そして出場したクラシック(戸田)では優出3着と、表彰台にも上る活躍でした。

 「あの時は勢い一本でしたね。でも、今ではそれも大事だなと思います」

 ――今年の大会は2日目のドリームにも選出。意気込みを聞かせてください。

 「とにかくクラシックの出場権が欲しい。ここで(Vを)取らないと駄目なんです。地元だしドリームにも選ばれたし、チャンスは絶対にあると思うので生かしたい。そのためにも、まずは自分がちゃんとレースできるように、最低限の舟足に仕上げて臨みたいですね」

 ――豪華メンバーの一戦に、地元以外のファンも多く訪れるかと思います。観戦がてらの長崎の見どころも教えてください。

 「グルメだとやっぱり佐世保バーガー。いろいろありますけど、僕の定番は『LOG KIT(ログキット)』。長崎空港内にもありますよ。それとやっぱり景色でしょう。山、川、海に、夜は夜景! 稲佐山(長崎市)が有名ですけど、鍋冠山(同市、なべかんむりやま)もオススメ。僕はナベカンって呼んでいますけど、そこからの景色がきれいです。あと、平戸(県北端)のアジフライもおいしい。県中央の大村からは遠いですけどね(笑)」

■九州地区選手権

 全国6地区(関東、東海、近畿、四国、中国、九州)で争われる地区ナンバーワン決定戦の一つ。九州は福岡、佐賀、長崎の3支部の選手で争われる。優勝賞金は各地区とも630万円。大村で開かれる今年の大会は、地元長崎支部はSG5Vのエース原田幸哉を筆頭に8人体制で臨む。

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