【平和島ボート・GⅠ周年記念】毒島誠が2節連続GⅠ優勝/賞金ランキングトップに
平和島ボートのGⅠ開設70周年記念「トーキョー・ベイ・カップ」は20日、最終日の12Rで優勝戦が行われ、1号艇の毒島誠(41)=群馬・92期=がコンマ05のトップSで逃げを決め、前走地の尼崎72周年に続く2節連続GⅠ優勝を達成した。
毒島は賞金1200万円を獲得し、ランキングトップ。2着に茅原悠紀、3着には篠崎元志が入った。なお、6日間の売り上げは73億8724万500円となり、目標売り上げの67億円を大きく上回った。

■ヒーロー
準優、優勝戦とともに1号艇。華やかにも見える尼崎72周年に続く毒島の2節連続〝王道V〟だが、それはいばらの道だった。
手にした27号機のペラは毒島のマニュアルには一切の情報がない特殊な形をしていた。「僕の知識ではこのペラは叩けないから、ノータッチ。エンジンの推移は横一線でずっと変わらなかった」
相棒の仕上がりは納得のレベルにはほど遠く、予選道中はスピードとテクニックだけでしのぎ切った。ギリギリのスリット気配に映った準優12Rは、トップタイとなるコンマ04の踏み込みで渾身(こんしん)の先制。封印していた速い仕掛けを解禁した薄氷の逃げ切りだった。
苦難の道を歩みつつ、たどり着いた優勝戦はインからコンマ05のスタートを決め、1Mを先取り。宙を舞うようなウイリーターンで茅原のまくり強襲を振り切った。「(ターンの)頂点ではまくられたと思った。いやぁ、ギリギリ過ぎました」と笑みを見せる。そして「でも、このGⅠ連続Vはめちゃくちゃデカいし、ありがたい」と格別な優勝をかみしめた。
昨年のMVP男のすごさと強さが凝縮された〝平和島・毒島劇場〟は、これにていったん閉幕。最高の流れで2025年シーズンのSG第1弾、ボートレースクラシック(若松)に舞台を移す。