【若松ボート(ナイター)SGクラシック】西山貴浩 熱い一年の最初のSGに気合パンパン/特別インタビュー/3月25日開幕
ボートレース若松(福岡県北九州市若松区)
SG「第60回ボートレースクラシック」
3月25日(火)~30日(日)開催
■GⅠを2回制覇で出場切符
――今年の若松は、このクラシックに加えて、8月にはメモリアルと、SGを2度も開催。熱い一年になりそうです。
「若松本場にとってもそうだし、僕にとっても一番熱い一年ですよ」
――クラシックへはどのような準備をしていますか。
「特別な準備はないです。毎年やっていることをやるだけ。しっかり体重を絞ることだけですかね」
――昨年一年間は、今大会の出場権の確保(GⅡ以上の優勝か、一般戦優勝回数上位に出場切符)が至上命題だったと思います。
「はい。それだけが目標でした」
――結果は、3月にGⅠからつダイヤモンドカップ、10月にGⅠ若松周年記念で優勝。最高峰の一戦である年末のグランプリ(住之江)にも返り咲きました。
「GⅠを二つ勝てましたからね。ホッとしました。それに、(地元中の地元である)若松の記念を取れたのが大きい。上出来ですよ」
――若松で2回もSGが開催される2025年に、いい形で入れたのではないかと思います。
「若松で同じ年に2回あるなんて、選手生活の間にもう絶対にないと思う。気合は入りますね」
――気合パンパンですか。
「もちろん。でも、気合を入れたからどうにかなるものでもない。まずスタートを正常なゾーンに入れないと勝てないのがボートレースですから」
――〝若松では絶対負けたくない〟とは常々、公言しています。
「負けたくない。若松への思いは誰よりも強いです。自分をここまで育ててもらった水面ですからね。自分が乗っていない優勝戦の後の花火なんて、1ミリも面白くない。もう全部爆破しろって思うぐらいなんで(笑)」
――今回も当然、恩返しという思いが強い。
「そうですね。期待に応えられるようなレースをしたいです」
■弟弟子も滑り込み出場

――今年2月の九州地区選では弟弟子の仲谷颯仁がV。そろってクラシックに出場が決まりました。
「滑り込みで来てくれましたね。2人で少しでもいいレースがしたいです」
――ただ、2月にそろってフライング(仲谷は22日、西山は27日)も切ってしまいました。
「あいつに『切んなよ』って言ってたけど、切ったんで『馬鹿野郎』って言って、そしたらワシも一緒に切った。まあ、僕たちはそういう運命なんでしょう。後から妻にも怒られましたけどね(笑)」
――若松の記念は「中田達也さんの魂とともに」との精神で優勝。今節もその思いは変わらないですか。
「もちろん。ヘルメットに達也の(登録)番号を入れていますし、『達也行くぞ』って言って毎レース行っています。でも、最近はなんか、あいつが攻撃しよるんでしょうね。(2月のからつ周年で)転覆するわ、フライングするわ…。あいつが悪いですわ(笑)」

――西山選手は業界きっての〝盛り上げ隊長〟のような存在でもある。今節をどのように盛り上げたいと思っていますか。
「クラシックは走りで盛り上げたいですね。オープニングセレモニーでのおちゃらけは、オールスター(5月に今年はまるがめで開催)ですね。今回は結果にこだわってレースしたいと思っています」
――豪華メンバーの一戦に、地元以外のファンも多く訪れるかと思います。観戦がてらの若松の見どころも教えてください。
「家族連れならグリーンパーク(北九州市若松区)はいいですよ。僕も子どもを、小さい頃によく連れて行きました。広場があって思い切り遊べるし、世界最長のブランコだったりスワンボートだったり。楽しいですよ」
――グルメでは何がオススメですか。
「『三日月屋』(北九州を中心に展開)のクロワッサンが有名ですね。僕もめっちゃ行きますよ。食べてみてください」
◆西山貴浩(にしやま・たかひろ)
1987年5月15日生まれの37歳。北九州市出身。八幡工高中退。福岡支部所属。登録番号4371。2005年11月デビューの97期。同年12月大村で初1着。07年のデビュー初優出(4着)、08年の初優勝をともに若松で飾った。20年9月の徳山ダイヤモンドカップでGⅠ初優勝。昨年10月には悲願の若松周年制覇で、GⅠは通算4V。15年の住之江グランプリシリーズでSG初優出(5着)。一般戦を含めた通算は51V。ボートレースCMで藤森慎吾が演じる「フジモリ」のモデル。同期は山口達也、土屋智則、池永太ら。169センチ、53キロ、A型。
■ボートレースクラシック
一年最初のSG戦で、年末のグランプリを目指した戦いがここから本格的にスタートする。
出場するのは、前年のSG・GⅠ・GⅡ優勝者(ただし2月の各地区選手権については開催年)と一般戦優勝回数上位者(今回のボーダーは5Vの勝率上位)の計52人。前回覇者で昨年末のグランプリも制した毒島誠(群馬)や、いずれもグランプリ組の、茅原悠紀(岡山)池田浩二(愛知)桐生順平(埼玉)に、峰竜太、宮地元輝、定松勇樹(以上佐賀)など、一流どころが勢ぞろいする。
地元の福岡支部からは永田啓二、奈須啓太、西山貴浩、前田将太、松田大志郎、塩田北斗、仲谷颯仁、新開航の8人が参戦し、強力な遠征陣を迎え撃つ。