【福岡ボート(サマータイム)一般】塩田北斗 来年への下地を作る

いい流れで準優に飛び込んだ。塩田北斗(37)=福岡・105期=は初戦の白星以降は流れに乗れず消化不良のレースが続いていたが、予選最終走となった4日目9Rは2号艇からピット離れでインを奪取して押し切りに成功。悪い流れを断ち切り第一関門を突破してみせた。
機力も決して悪くない。「威張れることはない」とトップ級ではないものの、「ターン勝負できるだけの回り足はある」と持ち味の旋回力を生かすレベルには十分に到達。「今はまだひらめかないけど、何かいい調整がひらめくように色々考える」。知恵を振り絞って最後の決定打をひねり出すつもりだ。
直前の若松クラシックではSG初優出に成功して準V。しかも選出順位が最下位である52位からの活躍とあって十分な快挙だったが、本人はまったく満足していない。「自分の地力を考えれば実力以上の結果だったけど、レーサー人生の中でも一番悔しかった。仕上げの遅さやレース内容など、自分のダメなところがすごく分かるシリーズでした」
ただ、確かな爪痕を残したのは間違いない。塩田は大目標を、「来年のグランプリに出る」と設定しているだけに、その布石を着々と打ちつつある。「クラシックの優出でグラチャンの出場権は得られたし、ダービーにも出るつもり。今年はSGにいっぱい出て、来年への下地を作りたい」。そのために必要なのは結果。一般戦から何一つ無駄にはしない。「ファン選抜の1号艇に選んでもらってこの成績は情けない。こうなればやるべきことは最後に勝つのみ。何としても優勝したい」。ここからはSGレーサーとしてはもちろん、ファン選抜1号艇シードの地元エースとして確固たる結果を残しに行く。(森 大輔)