【ボートレースびわこ・GⅡボートレース甲子園】絶不調だった滋賀のエース馬場貴也が昨夏以来のVに感極まり「来年もあの景色が見られたら最高」 地元で23年ぶりのSG開催に意気込み新た

47都道府県の出身選手が全国制覇を目指して熱闘を展開した、びわこボートのGⅡ「第7回全国ボートレース甲子園」(優勝賞金510万円)は最終日の13日、最終12Rで優勝戦を争い、京都出身の2号艇の馬場貴也(41)=滋賀・93期・A1=が2コースから差して大会初制覇。深紅の大優勝旗を手にした。一般戦も含めて今年は初Vで通算では65回目のV。
2着は特別戦初制覇を目指した1号艇の秋元哲、3着は4号艇の関浩哉で、3連単は4040円(16番人気)。
6日間の売上額は69億5811万5700円(目標額75億円)だった。
◆びわこ12R優勝 | ||||||||
着 | 枠 | 選 手 名 | 年 | 支部 | 期別 | コース | ST | 今節成績 |
1 | 2 | 馬場 貴也 | 41 | 滋賀 | 93 | 2 | 15 | 1324221 |
2 | 1 | 秋元 哲 | 36 | 埼玉 | 103 | 1 | 15 | 3122111 |
3 | 4 | 関 浩哉 | 30 | 群馬 | 115 | 4 | 15 | 5111312 |
4 | 3 | 丸野 一樹 | 33 | 滋賀 | 109 | 3 | 11 | 1144151 |
5 | 6 | 峰 竜太 | 40 | 佐賀 | 95 | 6 | 16 | 4331342 |
6 | 5 | 坪井 康晴 | 47 | 静岡 | 82 | 5 | 16 | 1314342 |
3連単 4040円(16番人気) | 決まり手=差し |
■ヒーロー
こみ上げるものを抑えることはできなかった。一般戦も含めて実に10カ月以上もVから遠ざかっていた馬場貴也が、絶妙の2コース差しを披露。昨夏のまるがめメモリアル以来の優勝に感涙。目を赤く腫らした。
「苦しかったけど、ここまでたくさんの方が声をかけてくれた。自分一人じゃないんだな。幸せだな」。優出(6着)した3月のクラシックを最後に、特別戦では予選敗退の連続。表彰式のステージでファンからの祝福を浴びながらそんな日々を思い出し、インタビューの途中で感極まった。「兄弟子の守田(俊介)さんも直前に励ましてくれて…」。周囲の温かさに感謝の涙が止まらなかった。

苦しんだ時期は当然、エンジンも全く仕上がらなかったが、今回は違った。持ち前の旋回力を発揮できる足に整え、優勝戦も「今節で一番仕上がっていた」。
そして水面も味方。「秋元君に普通に回られたら優勝はなかった。うねっていた分、(秋元のターンが)流れて、本当に展開が良かった。支部長の仕事を頑張っていたおかげか、びわこの神様に助けられた」。誠実な人柄が天に通じた。
大会開催中に、来年のオーシャンカップがびわこで開催されることが決まった。実に23年ぶりのSG開催。「いい目標ができた。でも先を意識し過ぎても良くない。今年のグランプリを目指せば、おのずと来年のオーシャンも見えてくるはず。リズムが上がったのは確かなので、今年のオーシャンカップ(次節、徳山で開催)にもいい状態で臨めます」
GⅠ初Vはびわこ周年だったが無観客開催でファンの前での表彰式はなし。今回、ステージで感じたのは「あれだけ素晴らしい景色は初めて見た」。そして思った。「来年のオーシャンカップでこの景色が見られたら最高だな」。実直な滋賀のエースは1年後、再び感動の涙を流す。(深堀慎一郎)
■馬場貴也のプロフィル
■1号艇の秋元哲は準V止まりに「もっと練習する」
■4着の丸野一樹は「うねりでハネた」/戦い終わって
■獲得賞金ランキング【表】
■ボートレースびわこ 開催一覧(出走表・予想)
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