【ボートレース住之江(ナイター)GⅠ高松宮記念杯】7月前までどん底の馬場貴也がVで「完全復活」を宣言 喜ぶのは3時間だけ 悲願のグランプリ制覇へ戦闘モード続行
住之江ボートで6日間にわたってナイターで争われた、GⅠ「第53回高松宮記念特別競走」は最終日の13日、12Rで優勝戦を争い、1号艇の馬場貴也(41)=滋賀・93期・A1=がイン逃げを決めて1着。今年2回目、GⅠは8回目、通算では66回目のVを挙げた。
2着は5号艇の峰竜太、3着は6号艇の松井繁で、3連単は3060円(13番人気)の決着。
節間の売上額は109億9297万3800円で目標額(100億円)より、約1割プラスの大盛況で幕を閉じた。
■ヒーロー
「完全復活と言っていいと思います」。多くの声援と舟券の人気に応えた馬場貴也が、力強く宣言した。
予選を6戦5勝と圧倒的な成績で駆け抜け、準優も1着で優勝戦はV最短の1号艇。しかし6号艇には松井繁。前付け必至の構成は相当な試練のレースで「メンタルを鍛えられました」。
進入はオールスローの枠なり。本番の起こし位置はあえてS展示と同じ100mまで自ら入った。そして「自分を信じて」と決めたコンマ13の的確なSから先マイ。試練を自らの力で乗り越えたことが、冒頭の一言にもつながった。
そのための準備も万全だった。「舟足アップを狙ってリングを交換。その効果があったし、支部の後輩の丸野(一樹)君のアドバイスでプロペラも思い切って叩いて、体感が良くなっていた」。優勝戦1号艇にあぐらをかかず、細心の仕事を施したことが、最高の結果を生み出した。
調子がどん底で精神的にも落ち込みが激しかった7月、兄弟子の守田俊介に食事に誘われて景気をつけてもらい、その直後に地元であったGⅡ全国ボートレース甲子園で優勝。「あれで完全に流れが変わりました。お返しに守田さんをおすしに連れて行かないと」と笑った。
これで賞金ランクはグランプリ2ndステージ圏内の5位に浮上。「メモリアル以降のGⅠ戦線が重要だなと思っていて、その1節目で結果が出てよかった」
そしてこの後すぐ、17日からは地元びわこの周年記念が待つ。「きょうだけは浮かれて、あすからはまた気持ちを引き締めます」。〝きょう〟の残りは3時間だけ。年末に同じ水面で争われるグランプリで悲願の初制覇をつかむため、ファイティングポーズは一切崩さない。(深堀慎一郎)