【徳山・SGグラチャン】寺田祥 因縁の大会で雪辱を期す

ハイレベルの戦いが繰り広げられる今節に、郷土勢は総勢11人を送り込む。中でもひときわ目立つのは、地元の寺田祥。盟友でもある白井英治がFのペナルティーにより不在。山口勢としては、ただ一人の地元選手として今節を迎える。さらに巡り合わせの不運もあってか、当地は約8カ月ぶりの登場。
「新しいエンジンになって一回も乗ったことがないからね。何ともいえないというのが本音。今節、誰か他に地元選手がいてくれれば、聞いたりもできるのだろうけど・・・」と話すように、地元ながらほぼ手探り状態のスタートとなった。
前検でも「あまりいい感じはしなかった」と手応えもつかめなかったが、徳山は誰よりも走り慣れている水面。さらに当大会は5年前に当地で行われた際に予選トップ通過を果たしながら、準優は2着。V最短の座をみすみす手放すなど因縁もある。「リベンジの意味も込めて優勝したい」。雪辱を期して自身今年初のSGに挑む。
九州勢では好素性機を手にしたドリームメンバーの羽野直也。「二重丸が付くところはなかったが」と前置きをしながらも「体感は良かった」と前検は好感触。同じく良機の岡崎恭裕も「いいエンジンと聞いているし心配していない。いつも通りにやっていくだけ」と泰然自若の構えだ。
打って変わって暗い表情なのが西山貴浩。「良くない。行き足から弱い」と嘆き節。それでも当地は初のG1タイトルを手にした思い入れのある水面。「予選が5走しかないので、大幅に整備します」。絶対に諦めない男は逆境をはね返す活躍に燃える。