【クローズアップ】川野芽唯　女王復権へ　【芦屋】

　2カ月ぶりのレースでも川野芽唯（36）＝福岡＝が元気いっぱい。初日は（2）（1）と好走。後半の勝利後には「めっちゃうれしい」とニッコリ笑顔。好成績がなによりの原動力だ。

　2007年にデビューを果たした後は着実に力を付けた。15年後期は初のA1入りを果たし、同年にはG1クイーンズクライマックス初出場、初制覇の快挙も達成した。

　順風満帆とも思われたが、以降はけがにも見舞われるなど、なかなか思うような成績が残せず、18年後期は6期続いたA1陥落の憂き目にもあった。しかし、決して気持ちを切らすことはなかった。ひたむきに走り続けてきた努力が実を結び、前期（5～10月）は勝率6.43もマークし、4期ぶりのA1復帰も決めた。

　常に目の前の一戦一戦を大切に走る心は忘れない。今節も前検からしっかりとペラ調整に汗を流した。初日は好旋回を繰り出し、上位着でまとめたが、機力面はまだまだ満足はいっていない様子。「ペラが特殊すぎてしっくりこない。これから上積みを求めてギアケースとか外周りをやってみる」と好発進を決めても整備の手を緩めることはない。苦難を乗り越えた先に光は差す。本来の姿を取り戻すべく、奮闘する。