【徳山・SGグラチャン】使命感がにじむ寺田祥 羽野直也は上昇モード突入
ただ一人の山口支部の寺田祥が4位と上位で通過を果たし、お隣の福岡支部の羽野直也は、最後に残った1枠で今節初白星を挙げて圏外から逆転でベスト18入り。この2人が予選突破を果たした。
普段からクールな寺田は、熱くなりすぎず、冷静に機力診断を下す。「極端に追い付かれることも、追い付くこともない。レースができるぐらいの足。いろいろ扱ったけど、これがこのエンジンの限界かな」。機力レベルに比例しない予選順位は、執念のたまものだ。

しかも今節は、唯一の地元支部とあって求められる役割も全てのしかかる。ピット内では選手代表として雑務をこなし、初日のオープニングセレモニーでは選手一同を代表してのあいさつもした。その中で集中力を保って淡々と結果を出す姿に、この大会を何としても成功に導こうという使命感がにじむ。
そんな寺田にとって予選突破はまだ序章。2号艇で臨む準優は、あらゆる策を選択肢に、何としても優出を果たす。
羽野は序盤から「乗れていません」と、全く波に乗り切れない自分を強調。得点率もボーダー以下で低迷していた。しかしそんな停滞ムードも、予選最後に白星なら上向きのベクトルで準優に向かうことができる。
機力にも自信が深まった。「乗っている感覚だと遅いなと思うんだけど、リプレーを見たらよく進んでいる。エンジンは間違いなくいい」
準優は5号艇で初日ドリームと同じ枠番。その時はまくり差しがあと少しで入らなかった。リベンジの好ハンドルでベスト6入りをつかむ。
