【クローズアップ】森永淳「一走一走精いっぱい」 【からつ】

地元周年は3大会ぶりの出場となる森永淳(41)=佐賀=は、前節の尼崎で優勝。好リズムで参戦してきた。「前回はエンジンがめっちゃ出ていた。ただ、準優も優勝戦も逃げられなかった」と、機力を武器に抜き返しての勝利。まさに“勝ってかぶとの緒をしめよ”。結果だけに左右されない。
地元G1で気合満点かと思いきや、「地元だからとか記念だからとかは特に考えない。着順もあまり考えないようにすることで、近況は楽な気持ちで走れるようになった」。師走を迎え「いつも通りの1年だったかなあ。2回優勝できたし上等でしょう」と、肩に力が入った感じはない。体調を整え、目の前のレースを走り抜くことをモットーに仕事に励んでいる。
前検では、「からつは最近いいエンジンを引けていないので、好きじゃない」と意外な反応。今回も「伸び型に叩いたら、重い感じだった」。それでも、「Sが早かったけど、悪い感じではなかった。伸びも欲しいけど、出足を求めてみる」と進む道は決まった。「地元ファンの前でしっかり走り抜くこと。一走一走、精いっぱいですね。だからエンジン調整は頑張りたい」。結局はやはり、からつへの思い入れはひとしお。スリットを果敢に攻め上がり、華麗なるターンを決める。(内野久照)