【クローズアップ】村上遼がG1初制覇へS踏み込む 【下関】

1着通過の可能性が高かった準優1号艇で2着の村上遼(30)=長崎=は「悔しい」。もちろんそれが正直なところだが、「でも優出できたので気持ちを切り替える」。そう、優勝へのチャンスが消えたわけではない。ここから再び最善の備えをするだけだ。
機力には手応え。「楽しみのある仕上がり。伸びや行き足を重視した仕様の人に比べたら少し分は悪いけど、全体的に足はいい。大村周年(1月、準V)と似た感じ」と、地元で快走を演じた時と同様に総合点の高いエンジン。前検の好感触を最後まで保っている。
12月に下関周年が開催されるのは14年ぶりだが、かつては定番の開催時期だった。グランプリ組が無理できない中、記念実績を持たない選手の活躍も少なくなく、今垣光太郎や湯川浩司がG1初制覇を果たしたのも、12月開催の下関周年。「どういう進入になっても臨機応変に対応して、Sは行くつもり」。発祥の地のエース候補が、スターたちの系譜を継ぎ、Sを踏み込んでG1初Vをつかむ。