ボートレース

【尼崎・G2ボートレース甲子園】池永太 成り上がる数少ない好機


 

談笑しながらピットから引き揚げる九州勢(左から松村敏、池永太、渡辺崇、前田将太)

 郷土勢が輝いた。初日は苦戦を強いられたが、2日目は反転攻勢に出た。特に福岡支部のトップランカーである池永太と前田将太が連勝をマークして、一気にポイントアップ。沈みかけていた暗いムードを一気に払拭してみせた。
 お先に連勝を決めた池永は「狙っていた」と枠回りと、番組構成を見定めて照準通りの結果を叩きだした。「前半がインで、後半は内枠の3人が出ていない中での4カド戦。連勝しか頭になかった」。A1の人数が全国最大数を誇る福岡支部で成り上がるには、A1になるだけではダメ。目に見える派手な結果が必要なのを重々承知している。「勝てばクラシックに出られる数少ないチャンス。Vしか狙っていません」。お祭り要素の大きい大会だが、本気モードで深紅の大優勝旗を持ち帰るつもりだ。
 逆に前田はSG常連だからこその意地だった。福岡支部は各県に散らばっているが、もちろん最も選手数が多いのは福岡県。『激戦区』を勝ち抜いての代表となっただけに、ドリームで大敗したまま終わるわけにはいかなかった。「初めて福岡の代表になれたのに、いきなりゴンロク(5、6着)を並べて予選敗退はダサいと思った」。この思いがあふれた前半3Rは0.00という究極のS。「1着が取れたのもタッチで残ったのも大きい」と運も味方に、初めての甲子園で激走を誓った。
 もう一人白星を挙げたのは山口代表の大峯豊。「白井(英治)さんの代わりなんて荷が重い。日本代表の4番の代役は僕じゃ務まりません」とおどけるが、大峯も山口の立派な中心打者。大峯らしい攻撃的な走りで、白井ばりのビッグアーチを描いてみせる。(森 大輔)
 

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