ボートレース

【からつボート・GⅠ周年記念】山田康二 地元で周年記念初V

地元で周年記念初Vを飾り、メダルを受け取る山田康二(右)
地元で周年記念初Vを飾り、メダルを受け取る山田康二(右)

 からつボートのG1開設69周年記念「全日本王者決定戦」(優勝賞金1000万円)は9日、最終12Rで優勝戦が行われ、地元で1号艇の山田康二が抜きで勝利。G1は2018年のからつダイヤモンドカップ以来2度目、周年記念では悲願の初優勝を飾った。2着は5号艇の深川真二、3着には6号艇の磯部誠が入った。

■ヒーロー

 「泣く準備もしてたけど、笑いながら戻って来ちゃいました」。本人もびっくりの大逆転劇を演じ、地元で周年記念初Vを飾った。

 進入は展示と異なり、深川が2コース進入。起こしも90メートル付近と楽な展開ではなかった。さらに4カドから渡辺が、コンマ03のトップSを放ち強襲。山田もこれを張るように回ると1Mの内はがら空きとなり、そこを磯部と深川が襲ってきた。「やられたと思った」とBSでは両者に先行を許す絶体絶命の状況。ところが1周2Mで深川と磯部が競り合う展開となり、最内を突いてトップに浮上。僅差で迫る深川との接戦も2周2Mでケリをつけ、Vゴールまで駆け抜けた。

 今年は一般回りを強いられるなど、苦境にも立たされた。「あっせんが決まった時から、絶対優勝するぞと思って来ました」と強い覚悟で臨んだ今節。「優勝という結果を残せて最高です」。文句なしの形でたまっていたフラストレーションを吹き飛ばした。

 来年3月には平和島クラシックで、久々の最高峰の舞台が待っている。「前ほど遠くはないなと思う。やっていることは変わらないけど、もう一つ上のSGを取りにいきたい」。地元の歴史に名を刻んだ男は、ボート界の歴史にも名を刻むべく、さらなる闘志を燃やす。 (古賀正史)

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