【ボート王国九州・山口!】原田幸1年間の思い解き放つ 【大村】
地元エースが登場する。原田幸哉は前検から、さまざまな調整に精を出した。ようやく「理想の体感、回転域、イメージに近づいてきた。出発点が決まりましたね」。この3日間をフルに使い、ベストの準備を進めた。「レースが始まる瞬間までのこの1年間は、ずっと同じ気持ち。わくわくするし、早くレースがしたい」とこの大会にすべてを注いできた。「Sは行かなきゃ行けない立場。本番前に集中して、自信を持っていく」。グランプリには過去6回出場し、優出なし。自らの殻を破るのはここ、地元しかないと思い続けていたはず。その思いを一気に解き放つ。
トライアル1stを、白井英治と羽野直也が突破した。原田とともに1億円への戦いを続ける。白井は2走目の11R、5枠5コースから5着に敗れたが、初日の勝利が効いて6年連続の2nd進出。足は2nd組を相手にしても「問題ないと思っている」と自信満々。「動くことも考えている」。進入から威圧し、下克上を狙う。羽野は12Rで5コースからまくり差し、3着。本番は進入が乱れて「想定外だった」。それでも落ち着いたハンドルさばきをみせた。「展開も良かった」といつも通りやや控えめだが、それでも大きなことをやってのけてきた。ニューヒーロー誕生を予感させる。
シリーズ戦では新開航がイン逃げを決めて、SG初勝利を挙げた。水神祭で海水に飛び込むと「寒い、寒い」を連呼したが、陸に上がると満面の笑み。「またSGに出られるように頑張りたい」。今年10Vも121勝もトップ。昨年の65勝、優勝なしからとてつもない変身を遂げた勢いで、初SGでの予選突破を目指す。