【児島・ＳＧオーシャンＣ】羽野直也　先輩に競り勝った

　予選を突破した篠崎仁志、岡崎恭裕、羽野直也、山田康二の郷土勢４人は準優12Ｒに集結し、最大で２席しかない優出切符を目指してそれぞれが全力を尽くした。しかも道中は、１号艇の馬場貴也が抜け出した後の２番手争いで、福岡支部トリオで忖度（そんたく）なしのガチンコバトルという激烈な展開。その接戦を制したのは、その中で最年少の羽野直也。よく知った超一流の先輩たちとの対決を、高い集中力で乗り切った。「いつも（一切の隙が許されない）厳しいレースをなさる方々なので、（競り負けないように）頑張りました」

　２年連続のグランプリ出場の希望をつなぐ優出でもある。今年の羽野はＧⅠ優勝戦のＦによる罰則で、Ｇ１・Ｇ２のあっせんはもう入らない。賞金を稼ぐ場所がＳＧに限られる中、３月のクラシック以来の今年２度目の優出。「これは大きいです」。賞金ランク31位で児島入りしたが、この優出で６着でも700万円を上積み。グランプリ圏内へいったん浮上するのが相当に有望だ。

　ただ、そんな６着なんかに視線は定めていない。これがＳＧ３度目の優出。「６着、５着ときたので、今度は舟券に絡みたい」。６月の徳山グランドチャンピオンで、磯部誠に平成生まれのＳＧ制覇で先を越されたことには「悔しいです」とライバル心を素直に口にした。

　平成生まれ初のＧ１ウイナーとして、世代のトップを走ってきたのは間違いない。そのスター性と高い能力で、ここですぐに磯部に肩を並べてみせる。