【からつ（モーニング）ルーキーＳ】澤田尚也　Ｖへ逆境はねのける

　ドリーム組で今節主力の一人でもあった澤田尚也は、準優戦でまさかの５号艇回り。ところが、ふたを開けてみれば、１Ｍは鋭いまくり差しを入れてＢＳでは石原翼と並走。２Ｍでは持ち前のスピードターンで早々に２着争いにケリをつけるなど、実力をまざまざとみせつける内容。ピットに引き揚げると「完璧なレースでした」と納得の表情で振り返った。
　「やっと間に合いました」と口にするように今節は調整に苦しんだ。「仕上げたいがためか、冒険しにいっている」。それが裏目に出て４日目までは、思い描いた舟足とはほど遠い状態。「中堅くらいのところでステイしないといけないのかも」と弱気な面も顔をのぞかせた。それでも「こういうところでも、しっかりエンジンを出せないようでは上では戦えない」と調整の手は一切緩めず、「優勝戦でも戦える足です」と胸を張るほどまで引き上げた。
　「定松君が活躍しているのを見ているとうれしいし、刺激になる」。ライバルに賛辞を贈るが、「それでも自分も優勝したい」とさらさら負けるつもりはない。優勝戦は最も不利な６号艇。不屈の男が逆境をはねのけてＶを狙う。