【福岡(サマータイム)一般】茅原悠紀 栄光への架け橋

Vの王道の歩みを進めた。準優12Rで1号艇の茅原悠紀(36)=岡山=は、インからまくらせず差させずの完璧なターンで押し切り勝ち。2日目12Rの絶好枠では瓜生正義にツケマイを食らって敗れていただけに、ここ一番で見事に信頼を回復してみせた。
機力も上々の手応え。「良かった3日目後半のセッティングなのに少し回転不足で乗りにくかった」と準優はやや調整のズレを感じていたが、「それでも高いレベルにはある」とエンジン自体に不満はない。「メモリアルに向けてもいろいろ試せたし、最後はしっかり合わせたい」。優勝戦だけでなく来月に控える大一番のメモリアルに向けても準備は万全に整っている。
今年はここまでSG3優出に2月の中国地区選では悲願の地元GⅠ初Vと、文句なしの働きぶり。近年の停滞した自分を変えようという思いを、見事に結果に結びつけている。「今年は必ずSGを勝つという気持ちでやっている。まだ勝ててはいないけど、すごく自分に手応えを感じている。流れが向いているとも感じる」
だからこそ、手にしておかないといけないのが、ここ一番での強さ。昨年11月の当地GⅠダイヤモンドカップでも敗れたように、近況は1号艇に課題を残していることはハッキリ自覚している。「最近、1号艇でしっかり勝てていない。ダイヤモンドカップのリベンジもしたいし、今回は最後まで勝ち切りたい」。今回はただの一般戦ではない。大きな栄光への架け橋とするべく、最後まで人気に応えてみせる。(森 大輔)