【クローズアップ】佐藤航開き直って優出へ　【芦屋】

　悔しい準優入りとなった。佐藤航（23）＝埼玉＝は、予選ラストの4日目12Rで5着。着順次第では準優1枠も狙えただけに、レース後は渋い表情でピットに戻った。「2、3着を狙っていった結果ああなってしまった」と言う1Mは、インの前田の抵抗に遭いズルズル後退。「最初から1着を狙いにいけば良かった」と判断ミスを猛省した。

　今年は5月の大村G2で特別戦デビューを果たし、さらに9月多摩川ヤングダービーでG1初出場。水神祭も挙げるなど飛躍の年になった。そんな新進気鋭も「そろそろ優勝したいですね」とまだ手にできずにいる栄冠を熱望している。この日の1Mの失敗も「優勝のことが少し頭によぎったのかも」。Vへの逆算で、準優好枠取りへの気持ちが働いた結果だった。

　ただ機力は好調を保ち、コメントは明るい。「バランスが取れて足はいい。ペラで乗り心地がくれば展開も突ける」。初参戦の芦屋水面についても「多摩川みたいで乗りやすい」と好印象だ。「本当は3号艇が良かったけど、ここは（コースが）広いから2号艇でも大丈夫。1枠じゃなくて、かえって開き直れていいです」。自然体でまずは初Vの挑戦権をつかみ取る。