【ボート王国九州・山口!】清水愛海 鮮烈“デビュー” 【住之江】
鮮烈な“全国デビュー”だ。キャリアがまだ2年でこの年末決戦に初出場の清水愛海が、初日は6、2枠で2、1着の大活躍。「出来過ぎです」とあどけない顔をほころばせた。
ただ、手放しで喜んでいるわけではないあたりに大物感が漂う。大外から差した前半の好プレーを「展開が良くて運が良かった」と言えば、2コースからギリギリ差しが届いた後半も「もっと内を差したかったけど、少し膨れてしまった」と反省するばかり。さすが養成所チャンプ&勝率1位のメンタリティー。
それでも、上向きの機力には手応えを口にした。「ペラ調整をして、サイドが掛かるようになって、ターンがしやすい」。残る課題はS。「前節にFを切ってしまったので早いのは行けない。(スピードの乗った)質のいいSを行きたい」。全速のスリット通過で再び展開を引き寄せる。
犬童千秋は前半、枠なり3コースからまくって殊勲の白星。イン先マイの地元・原田佑実を、握って一気に抜き去る好ターンだった。「試運転ではずっと乗りづらくて…。その中で一番マシなペラ調整でレースに行って、たまたま決まりました」。確信の勝利ではなくても、結果が出たことが何より大きい。3枠は半年間の勝率が6・81とA1並み。その強さをこの日も存分に発揮した。2日目に組まれた2枠も枠番勝率は6・38と上々。再び実績通りの走りを演じてみせる。
武藤綾子も後半は巻き返しのイン逃げに「ホッとしました」。「同期の海野さんにターンのアドバイスをもらって、うまく回れた」。頼もしい仲間を大きな強みにして、まだまだ活躍する。