【からつボート・ＧⅠ周年記念】山田康二　連覇で弟子に威厳を示す

　冷や汗の船出だった。地元の山田康二（35）＝佐賀＝は、オープニングカードの１号艇で登場。難なく逃げ切るかと思われたが、１Ｍでターンマークを漏らし差される展開。ＢＳでは２号艇に先行を許したが、２Ｍで差し替えして先頭に立つと首位をがっちり守り切った。
　今節はディフェンディングチャンピオンとして出場。その前回大会も優勝戦では１号艇で１Ｍは差されたが、２Ｍで差し返してＶをつかみとった。そのこともあってか「前回覇者という気持ちもあまり強くないですし、メンタル的にも気負い過ぎずいけている」と、精神面ではかえってプラスに働いている。「ここのところ、年末に向けてとか、賞金の上積みとか考え過ぎることがあったので気持ちの面でもあせりがあった。そういうところもリセットできれば」。走り慣れた地元水面で気持ちも新たにする。
　さらに今節は弟子でもある常住蓮と初のＧⅠ戦。「もっとこういう舞台で走れる選手だと思っているし、一緒に高め合っていければ」と師匠としての一面ものぞかせている。オープニングセレモニーでは「蓮と初めての記念なのでかっこいいところを見せられるようにしたい。優勝できるように頑張ります」ときっぱり。連覇という最高の結果で師匠の威厳を示してみせる。（古賀正史）