【からつボート・G1周年記念】高倉和士 優出で成長の証しを刻む

こん身の攻めでベスト18入りを決めた。高倉和士(32)=福岡=は、予選ラストが3号艇の1回走り。3着以上が条件の勝負駆けだったが、1Mは守りに入ることなく果敢に握って2番手に浮上。土屋智則、白井英治らSGタイトルホルダーの猛追をかわす立ち回りを見せて2着を守り切った。
今節序盤は機力に苦しんで2日目には、キャリーボディーを交換。それでも確固たる手応えがつかめず3日目終了後には、さらにシリンダー交換にも着手と連日の大整備を敢行した。そのかいもあってか、「劇的に変わったというわけではないけど、マシにはなったと思う」とわずかながら光明も見え始めている。
「良くないエンジンでも自分でしっかり調整して、出せるように」。上の舞台で戦う武器を身につけようと鍛錬を怠らない。「G1は強い人ばかりでしんどいですけど、勉強になりますね。一般戦と違って調整面でも時間もありますし」と大舞台も自身の成長の糧と捉えている。
G1戦線では今年2月の九州地区選では優出も果たした。「あのときは節一クラスに出ていましたからね。自分が優出できるのはそういうときですから」と控えめに話すが、今節は低調機ながらきっちり第一関門を突破した。「時間があるので調整もじっくり考えてみます」。今度は自身が引き上げたエンジンでファイナル進出を決めてみせる。(古賀正史)