【福岡ボート・GⅢオールレディース】神里琴音 初のイン戦から自己変革へ

すんなり決めた。神里琴音(19)=福岡=は初陣となった初日9RでインからトップSを決めて押し切りに成功。「緊張したけど勝てて良かった。ホッとしました」。普通に勝利を挙げてみせたが、実はこれがデビュー初のイン戦だったことを踏まえると、なかなかの強心臓を見せつけた。
今節は師匠の渡邉優美との同時参戦。これが神里に大きな決断を促した。「どのタイミングで進入を『全』にしようか悩んでいたけど、優美さんと一緒なんでいい機会だなと。まだ課題は多いけど、次につなげたい」。今まで中外枠希望だったが、アドバイスを仰げる絶好の機会とあってインコースへの進入を解禁。今節を自らの分岐点にするつもりだ。
デビューから勝率を右肩上がりで伸ばしているが、全く満足していない。なぜなら同期同門のライバルである米丸乃絵(現在勝率4.89、優出1回)は大きく先に進んでいるから。「米丸さんの活躍はうれしいけど、少しでも追い付きたい。負けないように頑張ります」
白星を挙げたとはいえ、「出足や回り足は悪くないけど伸びは少し弱い」と機力はイマイチ。しかし、それも師匠との同時参戦なら調整に迷いはない。「ペラ調整で何とかします」。養成所で6点台の勝率をマークした潜在能力は本物。初のイン逃げを皮切りに、その能力を覚醒させる。(森 大輔)