【びわこボート・GⅠ周年記念】末永和也 ボディバランスで事故回避

<記者コラム・深堀慎一郎の興味慎々>
「ああっ!」。観戦していた選手からも悲鳴が漏れた。準優10Rの3周2Mのことだ。4番手を競り合っていた末永和也が、痛恨の旋回ミス。しぶきを上げながら大きく振り込んだ。転覆か落水を覚悟の体勢だったが、何をどうやってリカバリーしたのか、本人も舟も無事。最後方に後退はしたが、ゴールにこぎ着けた。
これには選手仲間も驚きの表情。「えっ、ゴールしたの?」「すごいボディバランス」。あわや事故の操作は褒められたものではないだろうが、ぎりぎりで事故を回避したことは称賛されても良いだろう。いつでも若手に声かけを欠かさない菊地孝平も「(失敗しても事故にはしない)そういうのは大事だよ」。先輩からのいい一言だった。
末永和也は1年前のヤングダービー優勝戦で、2番手を走りながら同じような失敗をやらかしたが、今年2月にはGⅠ初Vでその失態も帳消し。今回の失敗の後にはどんな大仕事が待つのだろうか。
▼10R 足はない末永だが、旋回力は既にGⅠ常連レベル。まくり差しで突き抜けて穴を演出。4-15-全。
▼11R 準優12R、菊地に簡単に勝たせなかった石丸の攻めはあっぱれ。選抜戦を制するならさらにあっぱれ。4-25-全。
