【クローズアップ】村上彰一　二度とあんな思いはしない【福岡】初日２Ｒに出走

　ここで流れを変える。村上彰一（39）＝福岡＝は、前走地の大村は一掃せずに帰郷となったために初日２Ｒが今年の初戦。今期はここまで21走して２勝しか挙げられていないとあって、得意の地元戦に懸ける思いは強い。
　前期（昨年５～10月）は期初めに犯してしまったＦが尾を引いて、勝率は３点台に低迷。「Ｓを踏み込めなくて自分のレースが全くできなかった」。近年は初のＡ２昇格を含め、勝率は５点台で安定していただけに前期の悪い流れをこれ以上引きずるわけにはいかない。
　以前は４期通算勝率で引退勧告寸前まで足を突っ込んだ経験も。この苦い経験があるからこそ、今期の重要性を誰よりも分かっている。「もう二度とあんな思いをしたくない。今期も３点台で終わったら、せっかく抜け出せた負のスパイラルにまた入ってしまう」
　機力は問題ない。前検は起こしに不安を抱えたが、これは「高い気温のせい」と理由は明白。対処法は分かっており、上積みに期待できる。「下がることはないし、本体は悪くない。ここから減量もするし、悪くはならないと思う」。引退勧告を免れたのも、初Ａ級のきっかけを作ったのも当地。好相性の福岡で好調な〝自分〟を必ず取り戻してみせる。（森　大輔）