【江戸川ボート・ファン感謝3DaysBBT】平尾崇典「感慨深い」大会初V
江戸川ボートの「ファン感謝3Daysボートレースバトルトーナメント」は9日、最終12Rで「ファイナル」が行われ、1号艇の平尾崇典が逃げて勝利。大会初、江戸川は6回目、通算では87回目の優勝を飾った。2着には2号艇の中澤和志、3着には3号艇の石渡鉄兵が入り、3連単は1570円の2番人気で決着した。
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◆ヒーロー
平尾が初日の借りを返して、スタンド一面を埋め尽くしたファンの前を先頭で駆け抜けた。
「全速だった」というSは2コース以下と互角のコンマ16。ただ、「和志に伸びられたね~」と14のトップタイミングだった2コース中澤にスリット後に威圧され、「まくられると思って抵抗した」と、決して楽な態勢で1Mを回ることはできなかった。「誰かに差されたと思ったら、外もごちゃごちゃしていたし・・・。展開かな」とホッとした表情で謙虚に勝因を振り返った。
初日から最終日まで全レースで安定板が付いたこともあり、機力には不満の表情が続いた。初戦(トーナメントの前の一般戦)は1号艇だったがまさかの5着大敗。「乗りづらい」と嘆き節が飛び出せば、セミファイナルを終えても「満足していない」と首を縦に振れる舟足ではなかった。
それでも「(エース機の)11号機がいないので、大きいことはしないでいいかな。調整はペラの微調整だけ」と最後はきっちり自身の機力を相対的に見定め、最高の結果を導き出した。
大会初制覇に「感慨深いですね」としみじみ語る実力者は、今期はまさかのA1陥落の危機に立たされている。レース後にはウイニングパレードが行われ、雨が降りしきる中でも大勢の観客が最後までその勇姿を見守った。「また温かく見守ってください」。再びファンの後押しを力に逆境を覆してみせる。(古賀正史)
