ボートレース

【蒲郡ボート(ナイター)SGダービー】峰竜太 初ダービー王&100V&24場制覇

2着の桐生順平(左)と3着の吉田裕平(右)に両腕を抱えられて祝福を受ける峰竜太

 蒲郡ボートのSG「第70回ボートレースダービー」は29日、最終12Rで優勝戦が行われ、1号艇の峰竜太(38)=佐賀=が逃げを決めて勝利。自身通算100回目、SGは2021年若松のボートレースオールスター以来2年ぶり6度目の優勝を果たした。蒲郡の優勝は初めてで、史上34人目の全24場制覇も達成した。2着には3号艇の桐生順平、3着には4号艇の吉田裕平が入り、3連単は1520円で決着した。6日間の総売上額は180億9258万8300円で目標額の170億円を大幅に上回る大盛況で幕を閉じた。

1年10カ月ぶりのSGで優勝を飾り自身通算100Vと24場制覇も達成した峰竜太

■ヒーロー
 夜空に輝く満月がスーパースターの峰竜太をひときわ輝かせた。吹き渡った強めの風もものともせず、コンマ09のトップタイのタイミングを決めて逃げ切り態勢。ただ1Mは、まくり差した桐生順平がすぐ内まで迫る窮地。それでも「優勝戦は足の違いがすごかったので、掛かっていたら大丈夫。誰にも負けない足になっていた」という抜群の機力が後押し。「勝利の確信は1Mを回った後」との言葉通り、素早い立ち上がりでグイグイと後続を引き離し、あとは独走。スタンドに詰めかけた超満員のファンの声援に迎えられ、初のダービー王のゴールをガッツポーズで駆け抜けた。

 ペナルティーによる出場停止期間があったことから、1年10カ月ぶりのSG復帰戦。大注目を集める中、1号艇での優出を果たし、そしてV。ピットに戻ると「うれしい気持ちは1%くらいで、あとはホッとした気持ち。責任感を強く感じていた」。大役を果たし切った安堵(あんど)感に頰を涙が伝った。8年前、同じ蒲郡のSG(メモリアル)で、篠崎元志に競り負けて悔しさに泣きじゃくった時とは全く違う涙だった。

 しかも、通算100Vと24場制覇もダブルで達成。「これで逃したら次いつか分からないし、こんなふうにドラマチックになったのが奇跡だと思う」。本人も思いも寄らない筋書きに驚きを隠さなかった。

【表】峰竜太のレース場別優勝回数

 これで今年はGⅡ、GⅠ、SGと全グレードの特別戦タイトルをゲット。賞金ランクも一気にトップ(【表】獲得賞金ランキング)に躍り出た。「自分の中ではまだ完全復活という感じではない。グランプリが最後の忘れ物だと思う」。最後のピースをはめ込むために、スーパースターはここからもまだまだ全力で走り続ける。(古賀正史)

弟子の山田康二(左)と支部の後輩の宮地元輝(右)とともにアロハポーズでVを喜ぶ峰竜太​​​​​

■プロフィル
 ◆峰竜太(みね・りゅうた)1985年3月30日生まれの38歳。佐賀県唐津市出身。唐津西高卒業。2004年11月にデビューの95期。05年11月にからつで初優勝。09年2月には芦屋の九州地区選でGI初V。SGは、17年7月のまるがめオーシャンカップで初制覇。グランプリを2度制するなどSGはこれで計6冠。20年には史上初めて、MVP、記者大賞など年間タイトル5部門を総なめにした。171センチ、51キロ、B型。

■戦い終わって
 桐生順平(2着)差したと思ったけど…。峰さんが強かった。それに尽きる。1Mはベストなターンをしたと思う。
 吉田裕平(3着)足は仕上がっていました。スタートも全速、10ぐらいと思う。今、やれることをやり切りました。
 馬場貴也(4着)やり切りました。これが精いっぱいです。優出できただけでもよくやったと思う。
 茅原悠紀(5着)足の状態は自分の中では悪くなかったと思う。ペラ調整だけして行った。
 山口 剛(6着)完敗ですね。あっち(峰)の方が出ていくし、自分のハンドルが切れなくて自分の旋回ができなかった。

優勝戦の2Mを先頭で回る峰竜太

 

  • Twitter
  • Facebook
  • Hatena

関連ニュース

  • Twitter
  • Facebook
  • Hatena