【ボート王国九州・山口!】深川真二 1着なしは吉兆? 【とこなめ】
ともにダービー制覇の実績を持ち、初日はいずれも2着2本の滑り出しだった深川真二と瓜生正義が、2日目6Rで対決。1枠深川、4枠瓜生でインとカド。ワンツーも十分の番組構成だったが、3コース福来剛の絶妙のまくり差しの前に、深川が2着、瓜生は5着に終わった。
1枠だった深川は悔しさを引きずりそうなものだが、意外にも表情はさばさば。「ハンドルを切った瞬間に舟がハネてね。それで差された」と敗因がはっきりしているからだが、それ以上に前向きになれる材料は自らの過去の記憶。「(64回大会で)優勝したときも優勝戦まで1着はなかったからね、どこかで勝てればOKよ。最後に? うん、そうしよう」。お楽しみは最後に取っておいたと思えば精神状態が乱れることはない。
むしろ、悔しそうだったのは瓜生の方。「素人みたいなターンをしてしまった。もうワンテンポ遅らせて差せれば良かったのに」と、前方の航跡をなぞるばかりだった1Mのターンを反省するばかり。とはいえ昨年のMVP。素人どころか超が付くほどの達人で、弘法も筆の誤りとはこのこと。機力は好調を保つのだから心配は要らない。「Sからのぞく感じもあったし、足はバランスが取れている」。4日目には1、2枠が待つだけに、3日目の6枠で踏ん張れると上位通過への道筋がつく。
土俵際に追い込まれたのがダービー初出場の羽野直也。2日目まで舟券絡みなし。6・00に到達するには残り3走で28点が必要な上に、3日目の2走は枠番より外のコースを強いられそうな番組構成。「勉強だと思っています。でももちろん、やれるだけのことはやる。3日目に1、2着の成績なら…」。こちらも4日目に待つのは1枠なので、3日目さえ踏ん張れれば望みはある。グランプリ出場圏につける若武者が、精いっぱいのハンドルで先輩たちに挑む。