【若松ボート(ナイター)GⅠ周年記念】長田頼宗がまくって2度目のGⅠ制覇

若松ボートのGⅠ開設71周年記念「全日本覇者決定戦」(優勝賞金1100万円)は最終日の8日、12Rで優勝戦が争われ、2号艇の長田頼宗(38)=東京=が3コースからまくって快勝。GⅠでは2018年1月の平和島周年記念以来2度目、通算では49度目のVを果たした。2着は4号艇の新開航、3着は5号艇の前田将太が入り3連単は6990円の決着。6日間の売上額は98億3480万5100円で、目標金額の90億円を上回る大盛況となった。

■ヒーロー■
今節はエンジン使い納めの一戦。最後にふさわしい記念の舞台で、絶対的エース機だった24号機が大仕事をやってのけた。長田も「エンジンとボートのおかげで優勝できました」と相棒を手放しで称賛した。
進入は展示と同様、3号艇の湯川浩司が動きを見せて132/456。湯川がコンマ22とSで後手に回った一方、長田はコンマ11とバッチリの踏み込みで絶好の隊形に。1Mはややターンで流れたが、そこは24号機のパワーがものをいった。素早い立ち上がりからグングン伸ばしていき、2Mを先に回った後は独走態勢を築いた。
ファイナルの仕上がりは「パンチを求めて伸びを付けたけど、展示タイム通り良かった」。6秒67の好タイムが表す通り、強力パワーをまざまざと見せつけたレースだった。
これでGⅠは2018年1月の平和島周年記念以来2度目のV。「ウイニングランではうるっと来ました」と久しぶりのGⅠ制覇に喜びを隠さなかった。「今回はチャンスのあるエンジンを引いて気合が入っていた。結果を残せたことは自分の中でも大きい」。今年1月の江戸川周年記念では、V戦1号艇を手にしながら悔しい大敗。それだけに、今回のVは自信を取り戻すきっかけとして大きな意味を持つ。「これからもいいレースを見せられるように精いっぱい頑張ります」。再びビッグレースで飛躍するべく、さらなる奮闘を誓った。(小野亮太郎)

◆長田頼宗(おさだ・よりむね)1985年6月24日生まれ。神奈川県出身。選手養成93期生、東京支部所属。同期には、岡祐臣、馬場貴也、真庭明志らがいる。2003年11月多摩川でデビュー(4着)。03年12月平和島初勝利。08年12月住之江で初優勝。GⅠは08年1月新鋭王座(丸亀)で初出場。08年1月周年記念(平和島)でGⅠ初優勝。SGは08年5月笹川賞(平和島)で初出場。15年12月賞金シリーズ(住之江)でSG初優勝。通算優勝は今節で49回目。168センチ、54キロ。
【優勝戦VTR】3枠の湯川がピット離れで2コースを奪取。イン死守の深谷は100メートル起こし。2枠の長田は3コースでスローからコンマ11の好Sを決め、1Mでまくりを敢行。BSではまくり差した4号艇の新開と、差しの5号艇の前田が長田を1艇身差で追走。長田はエース24号機を味方に2Mを先取りして先頭を確保した。2M握りマイの新開は外に流れたが、内を小回りした前田も舟がバタついたためHSでは新開が単独2番手。2周1Mでは前田も単独3番手となり大勢が決した。