【福岡ボート・一般】森口和紀 悔しさをバネに

胸のすくレースを披露した。初日6レースで2号艇の森口和紀(23)=福岡=は、前付け策の田頭実を入れて3コース発進からまくり快勝。佐々木康幸、田頭とSGウイナーを一気に沈める圧巻の勝ち方で今節の初陣を最高の形で飾った。
レース内容通りに機力は抜群ムード。低調機シリーズの今節でなら抜けた素性の良さを誇る67号機に全幅の信頼を置いている。「ペラを伸び寄りに調整したら一気に良くなった。バランスが取れて出足や回り足もいい」。早くもトップレベルの動きで、パワーでは一歩も二歩も前に出ている。
当地では苦い思い出も。昨年10月に登場した際は、3日目に転覆失格を喫すると4、5日目には試運転で転覆と節間で3回もレスキューを発動させる赤っ恥をかいた。「ただただ恥ずかしくて…。あれは忘れられません。でも、あの悔しさがあるから、バネにして頑張れている部分もあります」
福岡三場(福岡、若松、芦屋)では日々前検日や非開催日に支部訓練が行われているが、森口はヒマさえあれば全ての練習に駆けつけるほどの練習熱心。試運転の転覆もギリギリを攻めているからこそで、初日のレースを見ても訓練の成果は着実に表れてきている。「今期はA級を目指して頑張りたい。福岡では迷惑を掛けてばかりなのでいいところを見せたい」。初日の走りは2点台のB級とは思えないレベル。持ち味の全速ターンを武器に、成長した姿をアピールする。(森 大輔)