【とこなめボート・GⅠダイヤモンドC】馬場貴也＋強力な出足＝鬼に金棒

　またしても得意技がさく裂した。2日目ドリームを3コースからのまくり差しで制した馬場貴也が、準優も3コースからまくり差しをブスリ。イン先マイながらも差された土屋智則も「しっかりターンしたつもり。あれで差されたのなら仕方ない」と脱帽するよりなく、2コースの井上一輝は「馬場さんを意識しすぎて自分のターンができなかった」。抜群の技量で他を圧倒し、内が有利とされるボートレースのセオリーもあっさりはねのけた。

　機力もハイレベル。「この半年で一番いい出足」。だからこそ旋回力にも磨きがかかる。鬼に金棒とも言える状態に整っている。

　今夏にはSGメモリアルを制覇。今年も賞金額上位を走るトップレーサーだが、このGⅠでの優出を素直に喜んだ。「今年は記念レースで駄目だったので、この優出は本当にうれしい」。GⅠの優出は意外にも2月の近畿地区選（優勝）以来。GⅠレギュラーとして全国を転戦しながら苦い思いの連続だったが、やっと終止符。

　そして巡ってきた優勝戦の枠番が3号艇という組み合わせの妙だ。「また準優のようなレースができたら･･･」。特別戦（GⅡ以上）10Vのうち、イン以外が6Vと半分以上を占めるオールラウンダーの決定力が三たび火を噴く。