【クローズアップ】上田龍星 ステップアップに闘志【福岡】6日目優勝戦2号艇
強心臓を見せつけた。準優11Rで上田龍星(27)=大阪=は、2コースからコンマ01のタッチSを踏み込んで差し切り勝ち。「少し放った」とはいえ、強敵の前沢丈史のイン戦を撃破した迫力のスリットはお見事。これ以上ない最高の形で最終決戦に飛び込んだ。
機力も完調ムード。「抜けてはいない」というが、行き足や伸びはトップ級で出足や回り足にも手応え。「どの足も◎で高いレベルなのは間違いない」。調整が合っていない状態でもこれほど強力なら、バチッと合えば末恐ろしい。優勝のお膳立ては整っている。
昨年はとこなめ周年での優出こそあったが、SG戦線へは不参加。じくじたる思いを抱えていただけに、大阪の次世代エースとして今年に懸ける思いは強い。「何としてもSGの出場権を取りたい。ダービーを目指して勝率を上げて、クラシックを狙って優勝を重ねていくしかない」
昨年のグランプリには同世代の上條暢嵩が出場。これは大きな刺激になっており、大阪支部の世代交代を加速させるためにも負けていられない。「大阪は本当に層が厚い。これをぶち破ってこそだし、上條さんに続けるように自分も努力していきます」。ボート界に自らの名をとどろかせるためにも、今年の第一歩を福岡に記す。(森 大輔)