前田GⅠ2度目V 開設67周年記念 【江戸川】

江戸川ボートのG1開設67周年記念「江戸川大賞」は31日、最終日の12Rで優勝戦が行われ、2号艇の前田将太(34)=福岡=が2コースからコンマ12のSで2M逆転を決め、2021年6月の福岡68周年以来となるG1通算2回目の優勝を飾り、賞金1000万円を獲得した。2着は惜しくも競り負けた石渡鉄兵、3着には山口達也が入り、1号艇で人気を集めた地元の長田頼宗は6着に敗れた。
■ヒーロー
道中逆転での記念タイトルは、またひと味違うものだった。「勝つならあの展開。(1Mは)いい形になった。まさか江戸川で優勝できるとは」。前田は2コースから注文通りの差しを決め2Mで石渡をさばいたが、2周2Mで振り込み肝を冷やす。「慎重になり過ぎた。格好よく勝ちたかった」と反省の弁。だが「初優勝した時と同じくらいにうれしい」と少年のように喜んだ。
昨年はキャリアハイの年間8V。「この歳で日々上達している」と自ら断言。今節も「(2日目の)1号艇で勝った時に『準優を好枠で乗る』と言ってしまった」が、有言実行で結果を出した辺りに、秘めた自信度がうかがえた。
昨年はGPシリーズに出場。「近くで(グランプリを)見ていて悔しい思いをした。このモチベーションを持ったまま突っ走りたい」。その気持ちがある限り、30代半ばでも進化はまだまだ止まらないはずだ。