【福岡ボート・一般】仲谷颯仁 来年は〝向こう〟へ
トップバッターの重責を果たした。準優1号艇トリオの1番手として登場した仲谷颯仁(29)=福岡=は、インからトップSを決めて押し切り勝ち。「篠原(晟弥)君が差しに構えてくれて助かった」。節一の伸びを誇った篠原に屈しかけたが、何とか逃げ切り優出枠を勝ち取った。
機力も上昇一途。気温が低下した3日目から本体のパワーを引き出して、「出足や行き足に回り足はいい」と実戦足には十分に手応えを感じている。伸びで上がいるのは認めつつも、「行き足がいいのでSを行けば持たせられる」と対処法は把握。V取りへ戦える条件は整えた。
今年は地元三場(福岡、若松、芦屋)の中でも、当地に集中的にあっせんされていて今節で7節目。フレッシュルーキー並みの出場回数で、さすがに調整も水面の特性も完全に手の内に入れている。「今年は本当によく福岡を走らせてもらった。1回ぐらい優勝したいし、今回は結果を残したい」
今年は一期上でデビュー時から出世争いを繰り広げてきた羽野直也がSGVを達成。今月は後輩の新開航がGⅠ初Vを決めたとあって、デビュー3年目でGⅠVを決めた天才レーサーもうかうかしていられない。「来年は必ずSG戦線に出て活躍します。裏開催じゃなくて、ちゃんと向こう(同時開催だったチャレンジカップ)にいるので、来年は見ていてください」。特別戦の優勝戦並みのメンバーがそろった今回の優勝戦。来年へ弾みを付けるためにも、Vという最高の起爆剤を手にしてみせる。(森 大輔)