【クローズアップ】中村尊　厄年は終わった【福岡】初日２、11Ｒに出走

　いい予感が当たった。中村尊（42）＝埼玉＝はエンジン抽選で近況うなぎ上りの31号機を獲得。「前泊の部屋番号が良かったし、福岡に来る前からラッキーなことばかりで。これで〝厄年〟が終わったかな」。幸運の兆しが正夢になり、笑いが止まらない。
　実際の手応えも上々。「伸びが良かったし、どの足も悪くない」。相棒31号機は温水パイプ装着後からは常に節一級の動きで、「そういうエンジンの感じがしますよ」と最敬礼。Ｓ特訓後はピカピカに拭き上げた後に即格納。余裕しゃくしゃくの姿からもパワーのほどがうかがえる。
　今期は現在勝率５・43とスランプ気味で、Ａ１陥落の危機にひんしている。とはいえ、Ａ１を諦めるつもりはない。「今期もまだ半分が終わっただけ。これで潮目が変わったと思うし、ここから勝率を上げていきたい」
　今期はペラ調整に苦しんできただけに、〝やり方〟を変えるつもり。「叩いては壊すの繰り返しだったんで、今節はとりあえず何もしない」。良機の恩恵があるのはもちろん、慌てず騒がずレースに集中するのみ。「とにかく自分がレースを楽しみたい。今までのうっぷんを晴らします」。超抜機を味方に、代名詞のスピードターンでところ狭しと暴れ回る。（森　大輔）