【クローズアップ】井上一輝 再起を期す【福岡】2日目7、12Rに出走
負けてなお強しだ。井上一輝(28)=大阪=は、初戦となった初日6Rで2コースから2着を確保。5コースからまくり差した渡辺英児に屈したが、2コースからまくってレースを作ったのは紛れもない事実。結果は勝負のアヤであり、レース内容は決して悪くない。
もちろん、機力にも手応えは十分。「スリット近辺が良くて、Sを放っても出て行く」と2コースから出ていた足は本物。しかも、それだけにとどまらない。「最初は伸び型だっただけど、今は全部の足がいい」。初日にして早くもトップレベルに到達させている。
直前の津で優勝を飾り、今期(昨年11月~)は現在勝率6・68と一期でのA1復帰へハイペースで飛ばしている。「前期はF2になってしまって、完全に調子を崩しました。Fは切れないけど、今期は自分のいい時のレースができていると思う」
当地は19年4月のルーキーシリーズでデビュー初Vを飾り、その後の躍進の起点になった思い出の地。「いいエンジンが引けるし、福岡は本当に相性がいい。大阪の若手で抜け出せる存在になりたいので、ここからさらにリズムに乗りたい」。完全復活へ再起を期すには最適の場所で、Vラッシュの口火を切る。(森 大輔)