【福岡ボート・一般】吉田裕平　最高の結果で終わらせる

　影も踏ませぬ完封劇だった。準優11Rで1号艇に陣取った吉田裕平（27）＝愛知＝は、「いいSを行けた」とインからコンマ12のSを決めて逃げ切りに成功。強烈なスピードを誇る宮之原輝紀、強力パワーの山田佑樹らを寄せ付けず悠々の独り旅を見せつけた。

　序盤から好気配だった機力にも、ついに完調宣言が飛び出した。「行き足や伸びは元から良くて、劣勢に感じたことは一度もなかったけど、ターンのグリップや返りも抜群になった」。勝負どころに来てさらに一段階引き上げ、全ての足がトップレベルに到達。「もう満足です」。最終決戦に向けて準備は万全に整った。

　近況は実力も実績もうなぎ上りで、10月に地元蒲郡で開催されたダービーではSG初出場で初優出。愛知の次世代エースの地位を固めつつある。「ダービー優出もできて本当にいい経験ができた。ただ、あの時の準優は待機行動違反を取られてもおかしくなかったし、内容には納得していません。またあの舞台に立って結果を出したい」

　来年をさらなる飛躍の年にするためにも、今年の最終戦をいい形で終わらせたい。「福岡は初参戦の時に優出できたし、この前の記念もいい成績で終われた。いつもいいエンジンを引くし、相性は抜群にいい。だから、最後は優勝だけを狙ったレースをします」。今節で福岡は通算4節で3優出と文句なしの水面実績。勢いよく来年に向かうためにも、最高の結果で終わらせる。（森　大輔）